より優れたDIYプロジェクトへチャレンジしよう「Jo's Personal Particle Accelerator」

STEM教育という言葉が流行しつつあるように、今最も勢いのある教育分野がプログラミングや電子工作を通じたテクノロジー分野におけるエンジニアリングだ。

学校でこういったカリキュラムを指導することはもちろんのこと、家庭でも気軽に遊び感覚で学べるということで、幼少のうちから積極的に子供へこのような電子工作を進める過程も多い。

いわゆるDIY感覚で、子供だけではなく大人も一緒に楽しめるということで、今やSTEM教育という名の親子でできる電子工作がポピュラーとなっている中、初歩的な技術だけでなく、少し発展したスキルやテクノロジーに触れたいと考える人も増えてきている。

「Jo's Personal Particle Accelerator」はそんなニーズに応えてくれる、基礎から応用までのレベルにおけるDIYで、少しづつ学びと発見を得られるようデザインされたSTEM教育キットだ。


Jo's Personal Particle Acceleratorは、いわゆる個人用加速器と呼ばれるものだ。加速器とは基礎科学研究には欠かせない研究装置の1つで、粒子を文字通り光の速さで回転させることにより、新しい素材の開発や、癌治療のような革命的な医療技術の向上につながる汎用性の高い実験器具だ。

こういったハイテク装置はなかなか家庭で扱うのはおろか、ハイレベルな高等教育を受けなければ本物を触らせてもらうことは難しい。しかしJo's Personal Particle Acceleratorは個人用にこの加速器をスケールダウンしたもので、そのメカニズムはそのままに、気軽に老若男女を問わずその仕組みを理解し、実験することができるキットになっている。

このキットでは、コンピューター制御の電磁石によって、鋼鉄のボールが透明のチューブの中を円を描くように転がり続け、その経過を観察することができる。ボールの転がるスピードは電磁石のコントロールやその他の要因によっていとも簡単に変わるため、速度を上げるにはどうすれば良いかという試行錯誤が、より向学心や好奇心を刺激することになるはずだ。

より優れたDIYプロジェクトへチャレンジしよう「Jo's Personal Particle Accelerator」

子供が加速器のような効果な器具に触ることができる機会は学校でも稀なため、家庭で好きなだけ触ることができるのは、良い経験にもなるだろう。

Jo's Personal Particle Acceleratorを通じて得られる体験は、非常に豊富だ。まず、この加速器そのものを組み立てる工程も、学びの多いものとなる。

半田付けや配線、組み立てなど、加速器の完成にはそこそこのプロセスを踏む必要があるので、一人や親子で組み立てるのはもちろん、友達と一緒に工作を行うのも良いだろう。

加速器が完成すれば、次に待っているのが検証の数々だ。実際に組み立ててみたのは良いものの、それが実際に期待通りに動くのかや、そもそも正常に動作するのかなど、動かしてみなければわからない発見も少なくない。

正常に動作しなくとも、それが動かない理由を見つけ、正解が見つかるまで試行錯誤してみるのも良い訓練と遊びにつながるのである。

実際に加速器が完成してからも、実験すべき要素は山のようにある。ボールはどれくらいの電圧の時のどれ程の速度になるのかを検証したり、チューブの中のボールのスピードを切り替えることで、ボールとチューブの間に発生している摩擦はどれほどのものかを検証することも可能だ。

こういった実験は基本的なものだが、さらに発展させると、ボールの大きさの違いはスピードと摩擦にどう影響しているのか、加速器のボールを振り子のように動かしたい時、どうすればいいのかなど、できることは無数に存在する。

より優れたDIYプロジェクトへチャレンジしよう「Jo's Personal Particle Accelerator」

加速器をどういう風にして用いるのかという工夫もまた、このキットを通じた創造力の育成に役立つことだろう。

Jo's Personal Particle Acceleratorは現在Kickstarterで注文を受け付けており、2万円弱の支援でスターターキットを一台購入することができる。もちろん日本からの注文も可能だ。