映像撮影には不可欠なポータブルスライダー「Digislider」
例えばカメラに取り付けて使うスタビライザーは、人の手で持つことによるカメラのブレを極限まで抑えてくれる。ブレのない映像は基本中の基本だが、こういった機材がなければ路面が荒い場所や自然の中での撮影は非常に難しい。
また、時として人間では難しい挙動で映像の撮影を行うことが必要な場合もある。最近ではドローンを使って効率的かつ自由自在に撮影が可能になりつつあるものの、気候が安定していなければ落ち着いた撮影ができないため、ある程度本体を固定できる機材の存在は貴重だ。
スライダーも撮影の現場ではよく使われるカメラ機材だが、「Digislider」はスマホでもコントロールできる、ポータビリティの高いカメラスライダーの一種だ。
剛性と軽量製に優れたスライダー
カメラ機材におけるスライダーは、その名の通りカメラを設置することで、まるで流れるような映像を安定して撮影する役割を果たす。そのためスライダーを用いた撮影の際は、ある程度長さのあるレールに沿わせる必要があるため、そのレールの持ち運びに労力を費やすことも少なくない。
特に険しい山道や大自然の中など、なめらかな映像が魅力的に撮影できる場所に限ってレールの持ち運びが大変なものであるため、少しでもその負担を軽くすることはパフォーマンスに大きく影響する。
また、スライダーは単にカメラをレールに乗せて走らせるだけでなく、無駄な力を一切カメラに与えないなめらかで繊細の動きも重要だ。ただモーターを導入してレールの上を走るだけでは、慣性などの負荷がカメラにかかってしまい、ブレの発生の原因にもなる。
Digisliderはその点も踏まえつつ、小型ながらもハイエンドなパフォーマンスを実現し、ブレとは無縁の撮影環境を提供してくれるプロダクトに仕上がっている。
まず、本体の通常サイズは40センチと非常に小型で、そのまま手で持って歩くのにはもちろん、カバンなどに入れて運ぶのにも最適のサイズとなっている。
使用時にはレールを伸ばしての運用が可能となっており、最大で2メートルもの長さになる。これだけの長さがあれば、一般的な人のアクションや風景の撮影には十分事足りるだろう。
延長用のレールは着脱が可能なため、必要に応じて持ち運びができる。短いレールで問題ない撮影であれば、家にレールを置いていくことで軽量化を図ることが可能だ。
素材はカーボンファイバー製で、一本あたり1キロにも満たない重量であるため、万が一フルで持ち歩くことになっても、その負担は小さくなるようデザインされている。
カメラを固定するマウントには合計で6つのホイールが取り付けられており、抜群の安定性を発揮する。レールを走るからといって必ずしも絶対に安定するわけではないのだが、接点を6つも有していることでレールにしっかりと食らいつき、ブレのリスクは最小限度に留められている。
スマホで操作も自由自在
また、Digisliderは専用のスマホアプリを介してBluetooth操作でコントロールすることができるのも特徴だ。
スライダーのスピードや走る距離はもちろんあらかじめ設定することができるほか、マニュアル操作でスマホから直接スライダーを操作することもできる。すでに撮影プランが決まっているときはオート操作、そこまでタイミングにこだわらない場合はマニュアル操作と、ケースバイケースで撮影スタイルを変えられるのは大きい。
また、タイムラプスモードにしておけば、手動で撮るよりもはるかに高い精度で映像を記録することもできる。長時間カメラを放置しておく場合でもDigisliderであればしっかりとカメラを固定し、撮影を観光してくれるというわけだ。
Digisliderは現在Kickstarterで注文を受け付けており、3万円程度の出資でDigisliderのスターターキットを一台購入することができる。
発送は世界各国に対応しているので日本からの注文も可能だ。