オープンソースの次世代型タイピングキーボード「Keystone」

タイピングキーボードは、パソコンを使う上では切っても切れない存在となる重要な入力デバイスだ。

ラップトップを用いる場合はあらかじめ備え付けられたものを使用することになるが、デスクトップタイプの場合はキーボードは好きなものを自由に使えるため、人によって使用モデルも様々である。

逆にいうと、使用するキーボードの違いはそのパフォーマンスに大きな違いを生み出すほど重要な役割を果たすため、自分にあったものをしっかりと選び、使用する必要がある。

普段から一日中パソコンと向かい合っているような職業であれば、キーボードの違いがアウトプットや当人の健康状態にも影響するため、決して趣味にとどまらない意味を持つこともある。

「Keystone」はそんなデスクトップのヘビーユーザー向けに誕生したキーボードで、これまでにない使い心地を提供してくれることが期待できる最新型となっている。

ストレスフリーの打鍵を実現

Keystoneはテンキーが付属するものとそうでないものの二種類から選ぶことができる。テンキーを普段使わない人にとっては、テンキー部分は大きくかさばってしまうことになるため、よく外出先にもキーボードを持っていくという人はテンキーレスのモデルが重宝するだろう。

Keystoneがまず特徴とするのは、独特のキーの打ち心地である。指への負担が少ない打鍵を実現するだけでなく、キー内部の最新タイピングセンサーによって高い感度を確保しており、ストレスのない操作感を実現している。

この仕組みの基礎となっているのが、内部に搭載しているマグネットである。磁石による反発効果が、従来のタイピングと比較して高い押し心地と感度を実現しているのだが、ここからさらに詳細設定で打鍵の感度を変更することができる。

タイピングの強さは人によってそれぞれだが、Keystoneの場合は自分で打鍵感度を変更し、必要以上に強くタイピングしたり、感度が悪いせいでうまくコードが入力されないなどの悩みを抱える必要がなくなる。

タイピングを絶妙な力加減で行えるようになれば、その負担も大きく軽減されることになるだろう。各タイピングの半押し、全押しといった入力の強弱も認識できるよう設計されているので、より詳細な入力が可能となっている。

オープンソースの次世代型タイピングキーボード「Keystone」

長期の使用にも耐えうる耐久性とカスタマイズ性

そしてタイピングによる摩耗も大きく軽減されているため、長期間にわたっての使用に際しても同じパフォーマンスで利用し続けることができる。従来のキーボードでは当たり前であった物理的な電気接触が、Keystoneでは行われなくなったことで、キーボードへの負担は極端に減っているのだ。
独自に開発されたスイッチは取り替えが可能で、好みに合わせたカスタマイズも自在に行うことができる。Linear (Red Slider)、Quiet Tactile (Tan Slider)、Clicky Beam Spring (Blue Slider) と呼ばれる3種類のスイッチを交換して使用することが可能となっており、好みに応じて使い分けながら使用することが可能だ。

このようなアナログなセンシング技術は、ドローンの操縦などにおいても大きなメリットを与えてくれることが期待されている。0か1かの入力ではなく、半押しのような詳細な入力が可能になれば、少なキー入力で細かい操縦が可能になるため、より簡単な操作と少ない入力で自由に操作ができるようになるためだ。

オープンソースの次世代型タイピングキーボード「Keystone」

あるいはビデオゲームでも同様で、半押しで歩く、全押しで走るといった器用な入力ができればゲームプレイングもストレスフリーなものとなることが期待できる。

また、Keystone内部にはAIが導入されており、ユーザーのタイピングを常にモニタリングしている。どれくらいの強さで、どのキーをどのくらいの頻度で入力するかなどの統計情報を記録し、最適な感度でタイピングを行えるよう、内部で自動的に調節がなされるよう設計されている。

自分ではわからなくても、AIが自動でストレスのないタイピングを実現してくれるのは嬉しいポイントだ。

Keystoneは現在Kickstarterで注文を受け付けており、149ドル以上の出資で本体を一台購入することが可能だ。