アスリートのメンタルトレーニング用アプリ「REWIRE」

ただ、身体能力や競技のスキルだけではカバーしきれないのがスポーツの難しいところである。人間は機械とは違い、常に最高のパフォーマンスをいつでも発揮できるとは限らず、時として思ったような結果を生み出せないスランプを経験することもあるものだ。

そこで多くのアスリートが注目するのは、精神面でのトレーニングの重要性だ。身体と同様にメンタルもきちんとコントロールできるよう訓練し、意のままに自分の精神状態を扱える等になることは、プロフェッショナルなパフォーマンスには欠かせないものとなりつつある。

「REWIRE」はそんなアスリートのメンタルトレーニングをサポートしてくれるスマホ向けアプリとなっており、パフォーマンスの相乗的な向上を図ることができる。

パフォーマンス向上に欠かせないメンタルトレーニング

ある研究によると、精神面がアスリートに及ぼす影響はそのパフォーマンスの50%を占めるという発表もあるようだが、にも関わらず現状のトレーニングはフィジカルに重心を置き、メンタル面でのトレーニングは軽視される傾向にある。

REWIREはまずトライアスロンや競輪競技のアスリート向けを意識したデザインで作られており、室内でのサイクリング練習におけるアスリートの精神的な強度を高めるソリューションとして機能する。今後はランニングなどの陸上競技、クライミング、チームスポーツなど、あらゆる競技に対応していく予定だ。

REWIREはまず、ワイヤレス接続のストラップを装着して使用する。ストラップはBluetoothでスマホと接続され、自分が使用するハンドルバーに取り付け、室内トレーニングでフィジカルを鍛えながら、メンタルトレーニングも行うことが可能になるための重要な役割を果たしてくれる。

防水加工や滑り防止素材の使用、有害物質不使用が徹底されているので、つい磨耗が激しくなってしまうスポーツ器具としても高い品質を誇っている。

トレーニングに必要な機能を一台で管理可能

主な機能として、まず徹底したブレイントレーニングのカリキュラムが整っている点である。REWIREで採用しているシステムはアスリートのパフォーマンスを高めるメンタルトレーニングとして10年以上も科学的に証明されてきた方法で、かつフィジカルトレーニングを行いながら実践できるというものだ。

個人の身体能力のレベルに応じてメンタルトレーニングが行えるようプロトコルが組まれているため、メンタルとフィジカルのトレーニングバランスが悪くなってしまうことも防いでくれる。

また、ブレイントレーニング以外にも、通常のパワーメーターとして機能し、フィジカルトレーニングのサポートも行ってくれる。身体能力の向上に集中したい時でも、常に手元に置いておいて損はない存在だ。

バイオメトリックサポート機能も備えており、使用者の心拍数を計測することも可能だ。心拍数を含め、計測されたトレーニングデータはすべてアプリ内に保存される。データは毎秒ごとに計測され、トレーニング中の微妙な身体や精神状態の変化をデータ上で見逃す心配も減るだろう。

トレーニングメニューをREWIRE上で設定すれば、あらかじめセットした目標の進捗情報もアラート通知で逐次報告される。その時点で目標を達成しているかどうかをいちいちアプリを開かずに確認できるのは便利な仕様だ。

トレーニングに必要なデータ収集やデバイスの設定などが１つのアプリに集約され、自動で記録しし通知してくれる仕様は、アスリートを本来必要なトレーニングに集中させることも可能にする。可能な限り周りの環境を合理化することは、結果的にパフォーマンスの向上にもつながるのだ。

REWIREはKickstarterで注文を受け付けており、1年間のサブスクリプションを25ドルの出資で購入することができる。必要な間だけ支払いを続け、使わなければ支払いを止めれば良いというコストパフォーマンスの高さも魅力だ。