ワイヤレスで設置もお手軽なホームセキュリティ「Zovii」

今や個人レベルのホームセキュリティでも、企業レベルのセキュリティを容易に備付けることができるようになっており、防犯対策は手間さえかければいくらでも高いレベルにまで到達することが可能だ。

ただ、いつ身の回りに起こるかもわからない犯罪の対策のために、個人でどこまでお金をかけられるかというのも考えものである。どこまでセキュリティを強化してもそれがコストパフォーマンスに見合わなければ無駄な出費となってしまうし、何よりセキュリティを強化するあまり自身が毎日の生活に支障をきたしてしまっていては意味がない。

よっぽどの理由がない限り、ホームセキュリティは抑止力にさえなればよく、ある程度充実したセキュリティ機能を備えながらも、ライフスタイルに支障が出ないような使い勝手の良いものが大多数のニーズであると言える。新たに開発されたスマートホームセキュリティシステムの「Zovii」は、１つのシステムで家庭が必要とするセキュリティの全てを賄えてしまう、合理的なプロダクトとなっている。

一台で全てのロックを管理

Zoviiの管理システムは一台のデバイスによって行われるが、ドアや自転車、ゲートなどのロックは全て同期しており、お互いが常に情報を交換しながらセキュリティに当たるシステムを採用している。

例えば玄関のドアが異常を検知するとアラームを発し、窓のロックやガレージのロックなどもそれに連動して大音量のアラームを発する。万が一玄関のアラームを解除されても、その他のアラームは鳴り続けるため、すぐに口封じされてしまうのを防ぐのに有効な他、近隣の住民もすぐにその異常に気づいてくれることだろう。

Zoviiのロックシステムは、それぞれがワイヤレスで接続されているため、有線の故障・切断によりシステムが無効化されたり、何らかの衝撃がワイヤーに加わることで誤作動を起こしてしまう心配もない。

まるでどこにでもあるようなロックを使うような感覚で、Zoviiを活用することができるはずだ。特別な使い方も必要なく、それぞれセキュリティを強化したい場所にZoviiのロックシステムを導入し、専用のスマホアプリからシステムをコントロールするだけだ。

アプリ管理も簡単

アプリの使い方も非常にシンプルで、セキュリティシステムの起動はワンタッチで行うことができる。万が一家庭内のロックシステムが異常を検知した場合、アラームを発するだけでなく、アプリ管理者にも通知が送られるため、家を留守にしている時などでも迅速に対応することができるだろう。

これらのシステムを管理するためのデバイスは家庭内で電源に接続して設置する。設置場所は電源が近くにあればどこでもよく、ロックはWi-fiによってワイヤレスで接続されるため、各ロックとの距離を考える必要もない。

iGateと呼ばれるこのデバイスは100グラムにも満たない小さな機械だが、家庭内に設置した全てのロックシステムと同期させ、一台で管理することができる。これまで様々なセキュリティを個別に管理しなければならなかったのが、Zoviiさえあればスマホから簡単に管理できてしまうのは嬉しいメリットである。

もちろんiGateの操作もスマートフォンから行うことができるので、ここからアラームの音量設定や使用するロックのオン・オフなど、様々な設定が可能だ。

それぞれのセキュリティデバイスのステータスはリアルタイムで一覧にして確認することもできるが、時間を遡って後から当時のステータスを確認することもできる。たとえ何か事件が起こった場合でも、事件当時の状況確認のため、Zoviiが何かしらの異常を検知していなかったかを見ることができるのだ。

Zoviiのセキュリティデバイスはガラス戸用ロックや錠前、自転車やバイクに取り付けるU字ロック、チェインロックなど、様々なバリエーションが存在する。また窓からの侵入を防ぐため、異常を検知するための専用センサーも存在し、Zoviiのシステムが及ばない場所はないに等しいと言える。これまで使用してきたシステムを入れ替えてでも、Zoviiで一括管理を行った方が効率的にセキュリティを管理することができるだろう。

Zoviiは現在Kickstarterで注文を受け付けており、錠前とドアロックがセットになったスターターパックが83ドルほどで購入することができる。その他のロックもリーズナブルな価格で販売されているため、注文の際に自由にレイアウトを変更することができそうだ。