どこでも手軽に低音を得られるウェアラブルデバイス「BassMe」
オーディオの質は動画やゲーム、そしてもちろん音楽を楽しむためには欠かせない要素である。音楽のように音を主体に楽しむエンターテイメントでなくとも、動画やゲームにおいても音響効果は重要で、迫力のある音がなければどれだけ映像表現が優れていても、その魅力は半減してしまう。
特に低音の存在は重要で、映像の重厚感は音響の低音によって支えられているとも言えるだろう。ただ低音の出力はそれなりに馬力のあるオーディオでなければ満足のいくものは得られず、相応の支出が求められることになる。
そんな低音をしっかりと楽しむために販売されているのがサブウーファーだが、「BassMe」はそんなサブウーファーでありながら、体に身につけて使用するウェアラブルデバイスとして誕生したプロダクトである。
低音を聞くのではなく体で感じさせるデバイス
低音が人間に与える効果は決して無視できず、映画やゲームにおいては非常に重要な地位を占めている。低音はまさに体を震わせるような迫力がその魅力の1つであるが、体を震わせるような低音を出力できるオーディオ機器は一般に普及していない。
特にメディア媒体としてポピュラーなタブレットやスマートフォンのスピーカーは低音が貧弱であるだけでなく、市販のイヤホンやヘッドフォンでもそのパワーは決して十分なものとは言えないのである。
また、低音をしっかりと聴こうとするリスナーはボリュームを上げることでその問題に対処しようとすることもあるが、これによって得られる効果は小さいばかりか、使用者の耳を痛めてしまうリスクもある。低音のみを効果的に体感するためには相応の機器を用意しなければならないのである。
そこでBassMeの取り組みとして、オーディオを直接体に密着させるという方法を採用している。耳から低音を得るのではなく体で感じられるようデザインすることで、耳への負担を減らしつつも、求められていたような低音を効果的に体感できるよう設計されているのだ。
BassMeは低音の音楽体験を様々なシチュエーションで楽しみたい人に向けて作られたプロダクトとなっており、素材はソフトタッチなものが採用されている。そのため家でも外でも装着できる快適さが備えられ、エルゴノミックデザインによって体に違和感を覚えるようなつけ心地を覚えずにすむのだ。
接続はBluetoothを用いて行われ、音楽や映像を再生すると自動的にウーファーから低音が出力される。ヘッドフォンなどでは味わえなかった、まるで劇場やクラブにいるような低音体験を実感することができるようになるだろう。
オーディオに関わるコンテンツ全てに対応
BassMeはあらゆるオーディオヘッドセットやデバイスとリンクさせることができるため、あらゆる用途での活用が可能だ。ゲーミングギアとの相性も良いため、ゲーマーにも新たなオーディオ体験を届けてくれるはずだ。
体に密着させて骨伝導で低音を体に伝えるため、周りに騒音が発生することはない。低音は空気を激しく震わせることで伝わる音でもあり、時として大きな騒音の問題を生むこともあったのだが、BassMeであれば自分な体のみに低音が伝わるため、たとえアパートの一室で使用していても苦情が出てきてしまい困るといったこともないだろう。
体に直接低音を伝えるため、たとえば騒音の激しいジェット機の中などでも確実に質の高い音響を体験することができるだろう。通常のヘッドフォンなどではかなり大きな音を出力しなければろくに音を聞き取れない飛行機内においても、BassMeがあればまるで劇場のような臨場感を手軽に体感することができるはずだ。
あるいはVRゲームのように、没入感の高いエンターテイメントにも大きな臨場感をさらに与えてくれるだろう。VRは映像表現こそ優れた効果をもたらしてくれるが、家庭用ではそれ以外の表現が貧弱なために、いまいち没頭できないという声もある。そこでBassMeのように低音を体で感じる機器を導入することで、これまでにないVR作品の没入感をもたらしてくれるはずだ。
BassMeは現在Kickstarterで注文を受け付けており、111ドルで本体を一台購入することができる。発送は世界各国に対応しているため、日本からの注文も可能だ。