次世代の履歴書のあり方を提案する「1kwcv」

企業と個人が雇用関係を結ぶ上で最も重要となるのが、履歴書の存在である。雇用を希望する当人がどのような学校に通い、なにを学び、これまでどのような仕事を担ってきたかを一通り目を通すには最適の書類だ。

わかりやすく本人の経歴を確認することができる履歴書はシンプルで誰にでも通じる反面、その汎用性に注目するあまり退屈で個人のキャラクターを書類から見いだすことは難しい。履歴書のほとんどの形式ではテキストを主体としたものが採用されているため、的確に伝えるには適したデザインだが、21世紀的な書類形式であるとは言い難い側面も強い。

これには履歴書が長い間汎用性の高さを維持しつつビジュアルで個性を表現できる新しいデザインが世に誕生しなかったこともあるのだが、新たに誕生した履歴書作成ソフトの「1kwcv」は、面白みに欠ける履歴書づくりを変えてくれるフォーマットを提供してくれる。

視覚的にわかりやすい履歴書づくりをサポート

「一枚の絵は千字に匹敵する」(a picture is worth a thousand words)という言葉があるように、情報を伝える上では文字より視覚に訴えられるコンテンツは、時として文字以上の効果を発揮する。1kwcvは、これまでのフォーマットであれば何ページにも渡ったかもしれない情報を、胆汁明快なグラフィックに変換して、履歴書を読む人へ効果的にキャリアをアピールすることが可能だ。

これを可能にするのが、データサイエンスのメソッドと機械学習アルゴリズムを掛け合わせて作られたオリジナルのインフォグラフィックジェネレーターだ。この機能はサブスクリプション制でユーザーへ提供され、利用者の利益に最大限貢献してくれることになるだろう。

簡潔で見やすい履歴書が作れるようになったことで得られるメリットは様々なものが考えられる。例えば、ビジュアルで簡潔その人の経歴がわかるようになったことで、人事担当者は書類を読み込まずとも感覚的にその人がどういったキャリアを歩み、どのような仕事を得意としているかなどを瞬時に判断できる。

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それによって人事に与えるストレスは少なくなり、悪い印象を持たれることもなければ人選に時間をかけさせることもなく、即座に採用されやすい機会を作りやすくなるだろう。

あるいはキャリアが数値化されたことによって、雇用の際に正当な収入が得られるよう契約を結ぶことが容易にもなるだろう。中途採用の際に最もきになるのがどれだけの収入を得られるかという点だが、こちらからキャリアを明確にすることで交渉も行いやすく、後になって裁判沙汰になるというトラブルも避けられる。

このメリットは特に女性にとって大きな助けとなるだろう。女性と男性の間で発生している賃金格差は世界的に深刻な問題となっており、能力に見合った報酬が女性の正規雇用者に対して支払われていないというケースは非常に多い。

1kwcvはそのような女性の権利を守る上でも、明確に当人の能力や経歴といったヒューマンキャピタルが数値化されることで、大いに活躍してくれることになりそうだ。

あるいは人材を募集しているその地域での「雇用されやすさ」といった要素も数値化され、ランキングとして自ら閲覧することができる。それらは自分の能力に基づいて算出され、自身の1kwcvのアカウントから確認可能だ。

人事担当者にも嬉しいフォーマット

1kwcvは人事担当者にとっても大きなメリットをもたらしてくれる。前述のように履歴書を隅から隅まで読む労力は大きく削減され、簡潔かつ感覚的に希望者のプロフィールを把握し、確実な人選を行いやすくなるだろう。

また、1kwcvという合理的な人材情報管理システムを通した履歴書に統一することで、フォーマットの好みや写真の写り具合、字の丁寧さなど、余計な要素ではなく合理的にその人物を評価することができるようになる。主観的な判断でミスマッチングのような採用結果になってしまう心配もなくなる。

各人のスキルはワードクラウドとして保存され、キーワードでその人の能力や性格を表現できてしまうのは便利な機能である。

次世代の履歴書のあり方を提案する「1kwcv」

1kwcvは現在Kickstarterで注文を受け付けている。1000円程度の出資で3ヶ月間のベータテストにアクセスする権利を入手することができ、9000円ほど出資すれば半年間無料の利用ライセンスとやプラットフォーム上で受けられる様々な特典も付属する。

製品のリリースは2020年の1月を予定している。