サラウンド音響が魅力のスマートサングラス「Mutrics」

ウェアラブルデバイスはわざわざ着用するようなものではなく、むしろ普段から身につけているアイテムのスマート化によって、世の中に受け入れられて生きやすいものだ。

例えばコンピューター制御のシャツなどは保温や制汗効果が魅力の1つであるかもしれないが、毎日着用するには仕事着であるといった理由がなければ、そのバリエーションの少なさからいつかは飽きがきてしまう。

そのため普及しやすいウェアラブルデバイスというのは、腕時計やブレスレットといった、アクセサリータイプのものだ。アクセサリーであれば毎日同じものを身につけていても違和感はなく、衣類のおしゃれも楽しむことができるため、誰にでも受け入れられやすい。

「Mutrics」もまたアクセサリー型のウェアラブルデバイスだが、こちらサングラスタイプのスマートデバイスとなっており、普段使いのサングラスとして多くの機能が搭載され、身の回りが小物で溢れかえってしまう問題を解決してくれる。

サングラス型ワイヤレスオーディオ

一見すると特に変哲もないサングラスだが、Mutricsの特徴はまずその優れたオーディオ効果にある。内部にはニアフィールドサウンドシステム、および低音強化アルゴリズムが搭載されており、まるで室内に設置されたオーディオシステムの前で音楽を聴いているかのような、贅沢で満足のいく聴取が可能となる。

これまでオープンイヤータイプのオーディオは周りの雑音や環境音が音楽鑑賞を著しく妨げていたこともあり、音楽を真剣に聴きたいという人にとっては評判の悪い仕組みであった。しかしながらMutricsはそのような雑音の心配や音漏れへの配慮の必要もないため、立派なオーディオ機器の一種として扱うことができるだろう。

サラウンド音響が魅力のスマートサングラス「Mutrics」

普段サングラスを着用しながらイヤホンで音楽を聴いている人は、Mutrics一台にこれら2つの役割を果たしてもらうことができる。もちろん接続はワイヤレスで、Bluetooth5.0規格を採用している。有線イヤホンで煩わしい思いをしていた人や、ワイヤレスイヤホンを探していたという人にとってもMutricsは良い選択肢の1つとなってくれそうだ。

接続距離は最大20メートルで、あるていど音源から離れていても音が途切れてしまう心配はない。最大連続使用時間は6時間と長く、毎日の通勤・通学はもちろんのこと、屋外での長時間の作業であってもMutricsは高いパフォーマンスを発揮してくれる。充電時間は2時間で完了するため、外出先でも気軽に充電しながら使用することも可能だ。

インドアでもアウトドアでも活躍

Mutricsは屋外で積極的に使用されることを想定されているため、その耐久性や剛性の高さも魅力の1つだ。UV400プロテクションの偏光レンズに、IP-55の防水素材を合わせたこのサングラスは、普段使いとしてはもちろんのこと、キャンプや海水浴、ジェットスキーなどのアウトドアスポーツやマリンスポーツでも問題なく使用することができる。プライベートとパブリックを問わず、いつも身につけておきたいサングラスに仕上がっているのだ。

操作もワンタッチで大体のことが行える親切設計で、スマートデバイスに慣れていない人でもすぐに扱うことができる。スマートフォンに繋いでおけばそのまま通話することも可能で、電話のたびに接続を解除しなければならないという煩わしさもない。

また搭載されたマイク機能を使って、SiriやGoogleアシスタントといったAIの音声機能を活用することもできる。Mutricsがあればスマホがポケットに入れておくだけで、調べ物や誰かと連絡さえとることができてしまうというわけだ。

例えば天気がいい日のドライブ中などは、運転しながらサングラスをかけることもあるものだが、Mutricsであれば強い日差しの中でも視界を遮られることもなく、音声入力機能でスマホに目をくれることなく運転に集中することができる。ハンズフリーであらゆる操作ができ、視界を守ることができるMutricsは、様々なシチュエーションでの活躍が期待できるだろう。

サラウンド音響が魅力のスマートサングラス「Mutrics」

Mutricsは現在Kickstarterで出資者を募集しており、69ドル以上の出資でMutricsを一台購入することができる。これだけの機能が搭載されておきながら69ドルという価格を実現している点も魅力の1つで、100ドルしない値段であれば試しに買ってみるという人も決して少なくないはずだ。

レンズカラーは赤と青の二種類、フレームカラーは白と黒、そしてオレンジから選ぶことができる。