動画の編集アイデアを人工知能の力で形に「AIDEO」

動画編集技術は今最も必要とされるスキルの一つである。ユーチューバーの登場に見られる動画共有サイトの勃興により、今日では動画を視聴するだけでなく自ら撮影し、編集することで世界にオリジナルの動画を発信していくことが大きなトレンドとなっているため、動画編集ソフトも様々な種類のものが販売されている。

しかしながら、どれだけ効果な動画編集ソフトを購入しても、編集者にそれなりの編集スキルがなければ思っているような魅力的な動画を生み出すことはできない。そして丁寧かつ多くの人にとってお喜ばれる動画を生み出すためには、撮影していた時間以上に多くの編集時間を割く必要があり、求められる懇切丁寧な作業に挫折を覚える人も少なくない。

アイデアはあるけど、動画編集に時間を取れないという場合も問題で、趣味として続けるには時間がかかりすぎるというのも、せっかくのイマジネーションを形にする機械損失につながっているとも考えられる。

「AIDEO」はそんな動画編集の手間を大きく削減するために生まれた編集ソフトで、人工知能の力を借りて編集作業を大きく効率化してくれるプロダクトとなっている。

時間を多く要するシンプルな動画編集

多くのチャンネル登録者数や視聴者数を獲得し、1日に何本もの動画を投稿しているユーチューバーとなると、自分とは別に動画編集者を雇い、編集作業を分担しているケースも多い。地道なカット作業やテキスト入力などは時間がかかるため、撮影と編集を同時並行的に行うとなると物理的に時間を確保できなくなってしまう。

そのため新たに人手を雇うことはメジャーになりつつあるが、この手段のデメリットとして人件費がかかってしまうことや、自分の製作していた動画と同じクオリティのコンテンツをコンスタントに生み出すことが難しくなってしまったり、意思の疎通がきちんと取れないことで求めていたような動画に仕上がらないといったリスクも存在する。

特にコストの問題は多数の登録者を抱えるユーチューバーであればまだしも、ようやく登録者と視聴回数が伸びてきた、趣味の延長でコンテンツを配信するユーチューバーには大きなデメリットとなってしまいかねない。

AIDEOはそのような無駄なコストを追ってしまわないよう誕生したサービスで、人工知能を用いてクリップを読み込ませることにより、自動的に動画を編集してくれるという優れた機能を持っている。

例えばTwitchのようなゲームストリーミングサービスで配信していた内容をTwitchのAPIを用いてAIDEOと連携し、自動的に録画したクリップをAIDEO場で分解し、好プレイ集をまとめ上げてくれるといったサービスである。

動画の編集アイデアを人工知能の力で形に「AIDEO」

特定のシーンのみを集めた動画の作成はシンプルながら、欲しいシーンとそうでないシーンの見分けはつきづらく、人力で行うことが多いものだった。しかしながらAIDEOはあらかじめ用意された編集テンプレートから最適なものを自動的に選び、自ら編集作業を高い精度で行ってくれるのである。

あるいは動画で日々の記録を残すブログ、いわゆるVLOGの作成もAIDEOを用いて行うことができる。AIDEO上で自動的にどこのシーンでカットを行い、どのような音楽を流すかを判断し、動画を編集してくれるのである。

人工知能を用いた質の高い動画を効果的に作成

最近動画共有サイトで投稿されている動画の多くは、編集そのものはシンプルながら、動画に現れる人物のキャラクターやスキルそのものに重心を置いた作りとなっているため、ややこしく複雑な編集技術は必要でないことがほとんどだ。むしろ単純作業であった編集作業の時間を効率化し、ユーチューバーは企画やパフォーマンスに割く時間をより確保することができるようになることで、さらに豊かな動画作りに力を入れることができるのである。

現状、AIDEOで対応しているのはTwitchのAPIとYoutubeのAPIの二択ではあるものの、今後は対応するAPIの拡充も行われていく予定だ。

動画の編集アイデアを人工知能の力で形に「AIDEO」

AIDEOに用いられている人工知能技術は独自のアルゴリズムによって動作しており、今後もより精度の高いものとなっていくことが予想できる。機械学習によりさらに複雑な編集が可能になる可能性も考えられるだろう。

AIDEOは現在Kixkstarterで出資者を募っており、2500円程度の出資でプライベートベータに参加する権利や正式リリース後の三ヶ月分のサブスクリプションサービスが受けられる。

動画編集にテオ焼いている投稿者は利用してみる価値のあるサービスと言えるだろう。