デジタルミラーでより安全なドライブを「Perigon II」
自動車はできる限り死角が生まれてしまわないようウインドウ部分が設計されていたり、サイドミラーやバックミラーを確認しながら運転することが義務付けられてはいるものの、運転手が人間である以上、確認漏れはついつい起きてしまったり、油断して確認を怠ってしまうこともあるものだ。何しろ確認する箇所が多いため、いちいちチェックするのは難しいこともある。
そのような一瞬の油断やちょっとしたミスから大きな事故は発生するものだが、テクノロジーによって少しでもそのような事故が発生してしまうリスクを小さくできればそれに越したことはない。
「Perigon II」は従来のバックミラーとは異なり、デュアルカメラを用いた最新機能でドライバーの安全確認のサポートを行なってくれる。
バックミラーのデジタル化
Perigon IIは一般的なバックミラーの代わりに車内に取り付けて活用するプロダクトで、いわゆるバックミラーをデジタル化させることで機能する。E-ミラーシステムやカメラモニタリングシステム(CMS,Camera Monitoring System)とも呼ばれている次世代のミラーシステムとなっており、二台のカメラを用いて死角を完全にカバーしてくれるものとなっている。
これまでのバックミラーはもちろんただの鏡であったため、自動車の後部を鏡ごしに確認することができるだけであった。これだけでもあるとないのとでは随分と変わるものだが、Perigon IIは車の後部にカメラを装着することで、より鮮明に死角を捉えることに成功しているのである。
後部の確認をする上で、最も優れた角度は残念ながら運転席からは確保することができない。まるで車の後ろを常に確認してくれているような目を用意することが安全上は何よりも大事なのだが、Perigon IIはそのような視認性の向上にも役立ってくれる。
Perigon IIのカメラは汎用性が高く、多くの乗用車に対応し、問題なく使用することができる。視野角は65度と広く、カメラで捉えきれずに不注意が生まれてしまう心配もないだろう。
加えて、助手席側の側面にもカメラを取り付け、その映像をPerigon II状に映し出すことで、同時に死角を確認することができるようになっている。これまではサイドミラーと肉眼によって直接確認する必要があったものんだが、Perigon IIはバックミラーを覗く動作だけで死角の確認を行うことができるようになっているのだ。
距離感がつかみづらく、かつ視認性もすぐれない助手席側をカメラできちんと捉えておくことができれば、車体感覚のつかみづらい車両でも重大な事故を防ぐことが可能になるだろう。
ミラーをカメラに置き換えて安全面の個人差を緩和
またミラーではなくカメラにその役割を担わせることで、誰でも無理なく死角の確認を行うことができるようになる。これまでのミラータイプの場合、ドライバーに合わせて角度調整を行う必要があったり、後部や助手席にものや人があった場合、確認がおろそかになるということもあった。ところがPerigon IIの場合、カメラによってどの角度からも死角をチェックすることができるようになったため、そのような心配もなくなるだろう。
Perigon IIのスクリーン画面は9.8インチと広く、通常のバックミラー程度の大きさであるため、フロント部分の視認性を奪わないまでも、カメラの映像をしっかりと確認できる程度のものとなっている。加えて曇り防止機能や反射防止、低光量によるディスプレイ表示によって、常に高い視認性を確保してくれる。気温や天候に左右されることなく、安定したパフォーマンスを発揮してくれるのは心強い限りだ。
ミラーのようなアナログ方式の安全確認は身体機能の差が生じることでその安全性も曖昧になってしまうため、決して最善の安全対策であるとは言えない。Perigon IIのようにシステムの一部をデジタル化してしまうことで、ドライバーや同乗者、そして周りのドライバーにとっても安心・安全の環境を整えることが、Perigon IIの役割であるとも言えそうだ。
Perigon IIは現在Kickstarter出資者を集めており、290ドル以上の出資でPerigon II本体を一台リワードとして入手することができる。発送は2月を予定しており、日本からでも注文が可能だ。