これ一台で瞳孔間距離は完璧「EyeQue」

オンラインショップが身近になったことにより、現代のライフスタイルにおいてはほとんどの物品を家に居ながらにして購入することができる。店に行って購入するのが億劫なものでも、オンラインであれば気軽に購入できるため、Eコマースによって売り上げが伸びるケースも少なくない。

逆に実店舗でなければ購入が難しい商品もいまだに多い。例えばメガネやサングラスはその中の一部であると言え、視力検査やサイズ調整をプロのスタッフに頼みながら購入するのが一般的だ。
そしてメガネ選びの中でポイントとなるのが瞳孔間距離と呼ばれるものだが、これもまた専門のショップで計らなければわからなかった。「EyeQue」はそんな煩わしい測定を自宅でいつでも行えるようにしてくれる画期的なアイテムで、自分に似合うデザインのメガネ選びの大きな手助けとなってくれるはずだ。

自宅での購入が難しかったメガネ

メガネは人の目の形や顔の輪郭、眉などによって似合うモデルが大きく異なり、また目の距離によってメガネがきちんと機能するかもかわってくる。自分の顔にあったものを探すのは難しいものだが、その時に役立つ基準となるのが瞳孔間距離(pupillary distance,PD)だ。

瞳孔間距離はその名の通り両目の瞳孔の距離を測定した数値で、片方の黒目の中心からもう片方の黒目の中心までの距離を測定する。

これ一台で瞳孔間距離は完璧「EyeQue」

適性のPD値のメガネを選んだ場合、両目で正面のものを見たときと、片目で正面のものを見たときの見え方に差が生まれることはなく、まさにメガネが自分の目の代わりに機能してくれるようになる。

逆に瞳孔間距離に適していないメガネを装着してしまった場合、その見え方に支障が表れてしまう。例えば両目で正面の絵を眺めていても、片目で正面を見ようとするとその横にある別の絵が視界に入ってきてしまうといった具合だ。

この問題は個人の両目の距離の違いによって差が生じるため、瞳孔の距離をきちんと測定することによって必ず適正値をみつけることができる。逆を言えばこれまでオンラインでメガネを購入することが難しかったのは、この瞳孔間距離の測定が自宅で行うのは難しかったことも大きく影響していると言えるだろう。

そこで活用したいのがEyeQueの存在だ。このプロダクトはまず特許取得済み技術によって、スマートフォンで撮影した自撮り画像を読み込ませる。そしてその画像を解析して瞳孔間距離を測定し、わずかプラスマイナスの誤差を1ミリに抑える高い精度で数値を算出してくれる。

EyeQue独自の測定技術

瞳孔の距離を測定することは、これまでも自宅で定規などを用いて行うことは可能ではあったものの、顔の形や凹凸によって正しい数値を算出することは難しく、結果的に誤った数値でメガネを作ってしまいかねないこと人もなっていたため、有効な方法であるとは言えなかった。しかしながらEyeQueによるデジタル測量技術によって、自宅でも高い精度で測定を行うことができるようになったのである。

EyeQueは測定用のレンズなしグラスフレームを装着し、写真を撮ることで機能する。このフレームが数値を測定する上で重要な役割を果たし、装着者の顔や目と比較することで正確な数値を弾き出すという仕組みだ。

これ一台で瞳孔間距離は完璧「EyeQue」

測定機能はフロントカメラでもリアカメラでも機能するため、自分用の撮影はもちろん、他の人を撮影してやる場合にも有効だ。

EyeQueのフレームには「T」のマークがいくつか表面に描かれているが、これが測定の上で大きな役割を果たしている。専用のアプリケーションは装着者の写真を撮影した後、このTのマークを画像認識機能が処理を行い、顔と比較してどのような位置にあるかを計算する。そしてEyeQueの装着者はアプリのガイドラインに従って自身の顔を正しい位置に修正し、Tのマークと顔をさらに調整することで誤差を限りなく小さくする。

この機能によってEyeQueは驚くような精度を自宅の測定で実現し、眼科や眼鏡屋での測定にまさるとも劣らない精度を発揮するのである。

これまでは一度眼科検診を行い、店舗で細かい修正とデータ登録を行なった場合のみオンラインでの購入も可能ということはあったが、このプロダクトがあれば視力さえわかれば好きなようにメガネを購入することがオンラインでも可能になるだろう。

EyeQueは現在Kickstarterで出資者を募っており、一台当たり8ドルで購入できる。誰でもアプリ感覚で購入できる値段設定も魅力の一つと言えるだろう。