家の中でのカビの発生を早期に発見「MOLD STOP」
カビは多細胞生物の一種で、自然界のいたるところに存在する。もちろんそれは街中や家の中も含まれるが、生命力の強い生物である分、一度繁殖してしまうと取り除くことは非常に困難なものとなってしまう。
世の中にはカビを取り除くための薬品も存在するが、基本的にはカビを除去するというよりもカビを漂白することによって、カビの繁殖によって黒ずんだ部分を白くさせるだけであるため、根本的にカビを取り除くことはできない。
そのためカビを家の中で繁殖させないためには早期にカビの繁殖を検知し、家に定着してしまう前に手を打つ必要がある。
「MOLD STOP」はそんな家の中のカビの繁殖を少しでも早く察知するための専用センサーとなっている。
侮れないカビによる健康被害
カビは湿度の高い場所や陽の当たりにくい場所で繁殖しやすく、主に浴槽などで見られることが多い。そのため人の目のとどかないところで繁殖することも少なくなく、汚れと同様、単にビジュアル上の問題でカビを捉えてしまいがちだが、真の問題は健康被害にあるとも言える。
カビは個体によって毒素を含んでいるものも多く、動物はもちろん人間にも危害を及ぼすこともある。いわゆるアレルギー反応の原因が室内に繁殖しているカビだったというケースもあるものだ。そしてカビは目に見えないところで繁殖する分、食物アレルギーや動物アレルギーと違って原因を特定しづらく、症状が悪化してしまうまで看過してしまうこともある。
唐突な肌荒れや、目の充血・かゆみ、咳やくしゃみといった風に似た症状から、ぜんそくなどの呼吸器系への障害を引き起こし、大人だけでなく子供や幼児には特に敏感に症状が現れてしまいがちだ。
また、仮にカビが原因でアレルギー症状が出ていると判明しても、その家で反応が出ていると分かった時点で対策を始めても、手遅れとなっていることも多い。カビの繁殖力は非常に強く、一度家中を掃除したとしても定着してしまったカビについては取り除くことが難しい。
そのため繁殖したカビがアレルギー症状の原因となっている場合、家を引っ越すか特殊な清掃業者を呼ばない限りはカビの脅威から逃れることはできなくなってしまうのだ。
もちろんカビに対して全員がアレルギー反応を起こすわけではないもののそのような健康被害のリスクやカビを除去するための手間暇を考慮すると、早期発見・除去をするための環境を整える方がコストパフォーマンスとしても優れていると言えるだろう。
MOLD STOPはそのために開発されたプロダクトで、家の中のカビの成長を常に監視してくれる機能を備えている。設置した建物のカビの繁殖度合いや気温、湿度などを正確に記録し、クラウド上のアプリケーションにデータを逐一送信してくれる。送信されたデータからアプリケーションはその状況を分析し、その数値の変化を見守るのである。
人の目が届かない場所をカバー
通常、カビの繁殖するスポットは人が立ち入りにくく、よっぽどの用事がなければそのような場所のチェックは怠ってしまうものだ。MOLD STOPはそんな人間の目の代わりをセンサーによっておこなってくれる。
MOLD STOPは人間が探知しづらい場所で活躍するため、バッテリーも長寿命となっている。一度の充電でおよそ15年は継続して利用することができるので、事実上電力の心配をする必要がないと言えるだろう。
MOLD STOPが必要とするのはデータの送受信のためのWi-Fiコネクションのみである。インターネット環境さえあればMOLD STOPは20分ごとにデータを送信し、カビの状態を監視してくれるのだ。
アプリケーションはスマートフォン向けのものがリリースされることとなっており、こちらからモニタリングデータを閲覧することができる。
また、万が一深刻なカビの繁殖の兆候が見られた場合、MOLD STOPは登録しているスマートフォンへメッセージを送信し、早急な対処を促してくれる。この通知はもちろん対処可能な段階でのものとなるため、メッセージを受け取ってからの迅速な対処があれば被害を受けることなく解決することができる。
MOLD STOPは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり6000円程度で購入することができる。発送は世界各国に対応しており、日本からの購入も可能だ。