Micro: Bitでオリジナルのオーディオプレイヤーを作ろう「BoomBit」
私たちにとって身近な電子機器を挙げるなら、例えばオーディオプレイヤーもその一つに含まれるだろう。今やスマートフォンに集約されてしまっているオーディオ関連の機能も、オリジナルのものを一台作って好みに合わせたカスタマイズができるようになるのは、他に変えられない喜びがあるものだ。
「BoomBit」はそんな自作のオーディオプレイヤーを創作する手助けをしてくれるパーツで、Micro: Bitを用いた開発とも親和性の高いプロダクトとなっている。
世界一有名なキットに最適なオーディオデバイス。
Micro: Bitは世界で最もポピュラーな電子工作キットの一つで、多くの開発者はもちろん、電子工作初心者の大人から子供まで、あらゆる人々を魅了してきたモデルの一つである。Micro: Bitが大いに人気を博している理由として、様々な用途に使うことができるという点がある。昨今の電子工作は単なるパーツの組み合わせだけでなく、ソフトウェア開発に伴うプログラミングなどもその一環として要求されることも少なくない。自作のコンピューターを動かすなどとなればその作業はハード・ソフトを問わず、時として大いに高度なスキルを試されることも少なくないが、それでも高いスキルを持っていれば自在に作りたいものを自由に作ることもでき、初心者用の電子工作にありがちな痒いところに手が届かない仕様にも悩まされることはない。
Micro: Bitはそのような高い柔軟性を持ちながらも、マニュアルが充実していることもあって初心者でも扱いやすいボードとして重宝されてきたのだが、BoomBitはそんなMicro: Bitと組み合わせることで大いに活躍が期待できる。
BoombitはMicro: Bitに接続して用いる一般的な有線スピーカーとは違い、オーディオ出力に特化した性能を持っているため、サイズに見合わず大音量の出力にも耐えうるタフなオーディオだ。P0、P3、GNDのピンのみを搭載しており、Micro: Bitを通じてデジタルオーディオデータの再生を行うことができる。
Boombitにはボリュームノブもあらかじめ搭載されているので、一般的なオーディオプレイヤーのように音量を地涌に調節することもできる。初心者向けのオーディオ電子工作キットにありがちなのが、音が出ることだけで完成となってしまうような設計のものだが、これだとオリジナルのデバイスとして満足に使うには少し物足りないところもある。
Boombitはレベルの高いものづくりを手助けしてくれるパーツであるとも言えるだろう。
あるいは3.5mmのオーディオジャックポートを利用できるのもBoombitの特徴である。スピーカーによる再生だけでなく、イヤホンやヘッドホンなどを使ってオーディオを楽しむこともできるのは嬉しいポイントだ。サイズそのものも小型なため、オーディオファイルの入ったストレージとBoombitを用いて作ったオーディオプレイヤーさえあれば、小型のプレイヤーとして十分に活用することもできるだろう。
コンパクトオーディオとしての活躍も期待
製作の上でBoombitが優れている点として、Micro: Bitとの接続の際にワイヤーやケーブルを用いないで行うことが可能ということがある。余計なパーツの混同などもなく、トラブルが発生するリスクも少ない頑強なプレイヤーとしての活躍が期待できる。サウンドの出力を確認する手段としてスピーカーやイヤホン以外にも、LEDライトの点灯で確認するという手法も存在する。サウンドに合わせてライトを点灯させることができれば、視覚的にも楽しめるデバイスとして活躍してくれる。
実際のコーディングに当たっても、あらかじめ本体と一緒にマニュアルとコードも送られることとなっているため、たとえ初心者であっても一から製作スキルを身につけていくことができる。
ハードウェアとして本体の他にもBoombitの外殻となるパッケージも同梱されるので、コンパクトオーディオプレーヤーとして持ち歩くのにも困らない仕様となっている。実験的に電子基板を生のまま扱うのではなく、実際に外出して使うことを想定してあるのは嬉しいポイントだ。
Boombitは現在KIckstarterで注文を受け付けており、4000円程度の出資でスターターキットを購入することができる。