ロボットの仕組みとコーディングはこれ一台でOK。「Qdee」
ただハイテクとはいっても、どのような分野で活躍したいかによって習得すべきスキルは異なる上、一朝一夕で身につくものではないだけに効率よく技術を覚えることの重要性はどの世代にも言えることである。
そしてロボット工学のように、ある程度分野が絞り込めていたとしても自分のやりたいことによって必要なスキルは違ってくる。ロボットに動きを宿したいのであればプログラミングの知識が重要になり、優れたデザインや仕組みを与えたければビジュアルデザインや電子工作の力が必要になるだろう。
そして何れにせよ、ロボットに興味があるならどの分野を極める上でも広範な基礎的な知識は必要になってくる。「Qdee」はそのようなロボティクスに関わるスキルを身につけ、自分の得意分野を見つける手助けとなってくれる。
子供の創造性を十分に活用できるDIYキット
QdeeはいわゆるDIYのロボットキットの一種だが、電子工作だけだけでなくプログラミング学習にも使えるというのが最大の特徴だ。
Qdeeのプログラミングにはmicro:bitを採用している。micro:bitはポピュラーなプログラミングキットの一種で任意のブラウザやエディターから自由にコーディングを行うことができる。使用言語はJavascriptやPythonなど必要に応じた選択が可能で、新たにソフトをインストールする必要はない。
https://microbit.org/ja/guide/
ロボットにどのような機能を付与したいかに応じて、好きな言語を身につけ、実装することができるというわけだ。
このようなDIYキットの欠点としてよく挙げられるのが、機能制限によって子供達の創造性が妨げられてしまう問題だ。しかしながらQdeeの場合、プログラミング言語は本人が何をしたいかによって好きなものを選び、学習することが可能となっているので、妥協のないクリエイティビティを維持することができる。
プログラミングだけでなく、ロボット本体の拡張機能も高い柔軟性を持っている。micro:bit内蔵の拡張ボードは機能性に富み、サーボやセンサーはもちろん、RGBライトやサウンドセンサー、リモートコントロール用センサーなど、様々なパーツの取り付けに活用することができる。
拡張性の高さもQdeeのポイント
またデフォルトで同梱されているパーツだけでなく、Qdeeはレゴブロックとの互換性を保っているため、レゴの延長線上の遊びとしても十分に活用することができる。
レゴブロックは大人から子供まで楽しめる玩具の一つだが、Qdeeとレゴブロックを組み合わせることでより豊かな遊びと学びを実現することができるだろう。
拡張機能としては他にもIoTに対応させることもできる。単なる玩具としてのロボットではなく、スマートホームの一翼を担う実用性の高いロボットを、工作を通じて生み出すこともで切るだろう。
QdeeはWebブラウザと専用のスマートフォン向けアプリケーションのどちらからでも利用することができる。コーディングは使い慣れたPCからウェブブラウザで行い、実際のロボットのリモートコントロールはスマホのアプリケーションから行うという使い方もできるだろう。
子供たちは自由に新しいコードを生み出し、遊びを作り、Bluetooth接続によるリモコン操作で身近にロボティクスを体感することが可能となる。
Qdeeは現在Kickstarterで出資者を募っており、一台当たり49ドルから購入することができる。micro:bitや豊富な拡張パーツがセットになったモデルは109ドルで注文することができ、高いクオリティのプロダクトでありながらコストパフォーマンスも高い。
発送は今年の12月中に行われる予定だ。