もう鍵もiPhoneもなくす心配なし。「KickTrack」
身の回りのものが小さく・軽くなることそのものは良いことなのだが、問題なのはそれだけ無くしやすくなってしまう点だ。持ち運びが簡単になった分だけ、いつの間にか落としてしまった場合はいつどこで落としたのかも見当がつかないケースも少なくない。
このようなケアレスミスはどれだけ気をつけていても不意に起こってしまうものだが、「KickTrack」はそんなケアレスミスが起きた時でも安心のポータブル発見機として活躍してくれる。
ペアリングで位置情報を確認できるアイテム
家庭のスマート化が進んでいるとはいえ、いまだに大半の家は一般的なアナログタイプの鍵を採用しており、自転車やロッカーの鍵も昔ながらのキーチェーンを使用していることがほとんどだ。
そのため新しく鍵を作るためには型をとって作成する必要があるし、場合によっては新たに鍵を交換しなければならないこともあるほどだ。たとえスペアを用意していても、手元になければ意味がないだろう。
スマートフォンに関しては紛失してしまった際に位置情報で探索することもできるため、その機能を活用できる場合には紛失のリスクは低減させることもできる。しかしながらそれもバッテリーが続く限りの昨日となっているため、仮にバッテリーが先に切れてしまうとこの機能も使うことができない。
そこで活用できるのがKickTrackのように外付けのデバイスである。KickTrackはスマートフォンや取り付けるキーチェーンに依存せず独立して活用することができるので、電池切れの心配はない。使用電池はどこでも販売されている豆電池のCR2032を使用し、約1年間の連続使用が可能となっている。
仮に電池が必要になったとしても簡単に取り替えを行うことができるだろう。
KickTrackはペアで活用するデバイスで、それぞれBluetoothでペアリングしている。片方は360度回転が可能なキックスタンドで、スマートフォンに取り付けることで活用できる。もう一つがキーチェーンに取り付けて、それぞれを無線で接続状態を維持することで、片方を落としてしまった時に起動してくれる。
キックスタンドの方を二回押せば、見つからない方のKickTrackから音を発し、位置情報を確認することができる。キーチェーンに取り付ける方も同様に2回クリックすることで相方を発見することが可能だ。KickTrackから発せられる音は90デシベルにも登り、遠くからでもその位置を特定するのに役立つことだろう。
ぺアリングは最大で90メートル程度まで有効範囲を維持することができ、室内での紛失であれば問題なく発見することができるだろう。これによってもう何度も同じ場所を確認する必要も無くなるのだ。
スマホスタンドとして活用する際にも有効で、あらゆる角度での展開が行える。動画再生などの際に活用する45の角度はもちろん、垂直・水平角度で取り扱うことも可能だ。KickTrack本体もごく薄いアイテムとなっているのでズボンのポケットに収納することも問題なく行えるだろう。
スマホに装着して利用するという特性を生かし、エルゴノミックグリップとしての活躍も期待できる。平面的で手を滑らせてしまいやすいところを、KickTrackによってカバーするのである。
装着は粘着によって行うため、対応するスマートフォンは全機種に及ぶ。使っているスマホのモデルによって扱うことができないという心配もないため、誰でも安心して購入することが可能だ。
スマートフォンを自立させられるようになることで、様々なシチュエーションでの活躍が期待できる。Facetimeなどでのビデオ通話の際に片手でスマホを支える必要がなくなるし、集合写真を撮るときにもタイマー撮影で手間をかけてしまう心配もない。
あるいはタイムラプス映像のように、ブレの発生を抑える必要があるシチュエーションでは活躍が期待できるだろう。
KickTrackは現在Kickstarterで注文を受け付けており、70ドル以上の出資でスターターセットを一つ購入することができる。注文は世界各国から可能だ。
スマホの位置情報サービスなど、GPSを利用した探索アプリは確かに便利だが、室内のような非常に狭い空間ではその特性を活かすことができない。KickTrackのように原始的な音などで発見を促してくれるアイテムは、どれだけテクノロジーが進歩しても変わらずに必要とされる機能として重宝され続けるだろう。