もう魚に餌を取られっぱなしの釣りは無し。「BiteMinder」

魚つりの醍醐味は、何と言っても魚が餌に食らいついた後の攻防戦である。糸が切れないように、しかし逃げられてしまわないように魚を手繰り寄せるやりとりが、多くの釣り人の心を掴むのである。


しかし釣りは常に魚が釣り針にかかってくれるとは限らず、大抵の場合その時間の大半を待ち時間に費やさなければいけないことがほとんどだ。釣りはその待っている時間も楽しむものという人はいるが、やはりいつかかるかわからない緊張感は、数少ないチャンスを逃してしまうミスを誘発する可能性も生んでしまう。

そのような虚しい思いをせずに魚つりを楽しむため開発されたのが、「BiteMinder」と呼ばれるデバイスだ。電子機器の力を借りることで、いわゆる「ウキ」よりもわかりやすい方法で釣り人の手助けをしてくれる。


難しい魚がかかった瞬間の見極め

一般に魚が釣り針に引っかかった時、その判断基準となるのは竿のしなり具合であったり、ウキの沈み具合などがあるだろう。あるいはリールが激しく引っ張られているときは、間違いなく魚kが釣り針にかかったときである。

しかしながら、そういった判断基準はアナログなものであるため、必ずしもそれらのサインが正しく機能するとは限らない。

魚によっては餌を取るのがうまく、ウキを沈めずに餌をかすめ取ってしまったり、竿がしなった瞬間に逃げていってしまう魚など、そのサインが人間の目でわかるようになった時点では既に手遅れであるというケースはよくあることだ。

よっぽど釣りになれた人間であればこういったものを見逃すこともないかもしれないが、誰でもこのような能力を持っているとは限らない。

趣味として魚つりを楽しんでいる人であれば、誰もが餌に食らいついた魚を逃してしまう経験は持っているもので、実際に釣った魚の数よりも多くの魚を逃してしまった人も珍しくないだろう。
魚も生き物であるため、みすみす人間につられてしまうことは早々あるものでは無い。釣り堀の魚はその限りでは無いが、野生の魚を釣り上げるのは高い技術が必要とされるのである。

そこで活用したいのがBiteMinderだ。これは直接竿に取り付けて使用するデバイスで、魚が釣り針に食らいついた瞬間、即座にアラートを発し、人間に魚がかかっていることを知らせてくれる。

BiteMinderの正確性

BiteMinderによるアラートの仕組みは、センサーを用いることによりわずかな「引き」でも見逃すことはない。

人間の目であれば風などで揺れたのだろうと勘違いするような「引き」出会っても、BiteMinderはセンサーによって竿が魚の力で引っ張られていることをしっかりと感知してくれるので、いつの間にか餌だけ取られていたというアクシデントのリスクは大きく減少するだろう。

もう魚に餌を取られっぱなしの釣りは無し。「BiteMinder」


また、アラートだけでなく激しいライトアップによって、ロッドが反応したことを周囲に知らせてくれる。万が一アラートを聞き逃した場合でも、竿を実際に取るまではBiteMinderは光り続けるため、周囲にいればそのことに気づかない心配もない。

また、BiteMinderは一本の竿だけでなく、複数の竿を一括して管理することもできる。例えば家族で釣りに来ていた場合でも、BiteMinderは単体のシングルレシーバーを用意しておくだけで、複数の竿の様子をモニタリングすることも可能だ。

この機能で管理しておけば、集団でフィッシングに来たとしても現場で混乱が起きてしまうこともないだろう。

BiteMinderは正確に竿の動きに反応するが、センシティブな機会を取扱う際に気になるのが誤作動の問題である。特に釣りのような繊細さの問われるアクティビティに際しては誤作動がいちいち起きてしまっていては使い物にならず、むしろ釣り針から魚を遠ざけてしまう結果を招くだろう。
BiteMinderには周囲の環境も監視しており、竿が風によって揺れた時などは無視できるよう、デザインされている。ただ振動に対して繊細に反応するだけでなく、やたらとアラートを鳴らして釣り人をまどわせないための設計になっているのが嬉しいところだ。

この機能は通常の川釣りや海釣りだけでなく、氷上の釣りでも大いに効果を発揮することになる。氷の上での釣りはさらに魚がかかった瞬間がわかりにくく、魚を逃してしまうことも増えてきてしまう。

もう魚に餌を取られっぱなしの釣りは無し。「BiteMinder」


スペースが限られる氷釣だが、BiteMinderは竿に取り付けるだけで機能を発揮するので、微妙な竿のしなり具合でも的確にアラートを通知してくれる。

BiteMinderはどのような釣りのシチュエーションにおいても、良い釣り人のパートナーとなってくれそうだ。