世界で最もスマートでインタラクティブなガーデニングキット「EcoGarden」

現代人の生活から緑が失われているという話をよく耳にする。ある調査によれば、2030年までに世界の人口の60%は都市部に集中し、自然豊かな地方からは遠ざかっていくことになるという。


一度都市に住んでしまえば、日常的に自然に触れることは難しくなる。これまで山間部や沿岸部の自然豊かな地域に住んでいたという人も、都市に定住してしまえば頻繁にそのような環境に馴染むことも難しくなるだろう。

ただ日常的に触れることがなくなったとはいえ、自然の豊かさが人間にとって必要なくなるということはないだろう。人はたまには緑豊かな場所でリフレッシュしたいと思うものだし、願わくば日常的に少しでも緑に触れる機会があれば、日々のストレスも和らげることができるようになるはずだ。

多くの人は植物を購入しようと思っても、きちんと世話をしなければならないために購入をためらってしまうことも多いだろう。毎日世話をする時間が取れるか不安なためである。

今回発表された「Eco Garden」はそんな忙しい現代人に向けた次世代のガーデニングキットとなっており、独自のエコシステムを自動的に形成することで、持ち主が積極的に世話をしなくとも独立して自己管理を行ってくれる優れたキットである。

手間の少ない新しい育成方法

一般的に植物を買うことで期待される効果としては、まずリラックス効果によって生産能力の向上が期待できる。そして室内空間の酸素濃度を上昇させ、集中力を高い状態を維持できる。そして結果的には健康状態の向上につながり、より良いライフスタイルを手に入れることができるだろう。

ではここにアクアリウムの要素が含まれるとどうだろう。魚などを水槽で飼育し、鑑賞するアクアリウムだが、これも植物同様に多くの効果が期待できる。リラックス効果を向上させ、血圧・心拍数の低下、ストレスの軽減と、植物に近いリラクゼーションが得られる。

植物と魚が合わさることで、質の高い癒しを得られるとはいえ、その二つを同時に管理するのは逆にストレスになるのでは、と思う人もいるかもしれない。しかしながら「Eco Garden」はこの二つを組み合わせたエコシステムである「アクアポニックス」を採用した育成キットとなっており、両者を共生させながら少ない手間で管理することができる。

アクアポニックスは、水耕栽培に魚の養殖を組み合わせることで生まれた人工的なエコシステムである。土を使わずに魚と植物を同じシステムの中で育成し、微生物の分解した魚の排泄物が植物の栄養となり、そこで浄化された水が魚の生育環境を整えるというサイクルを人工的に構築するのだ。

1000年近い歴史を持つアクアポニックスだが、現代ではよりそのシステムを合理化させ、グリーンハウスや植物工場でも採用されている生産性の高いシステムとなっており、スケールの小さいものであれば個人でも管理が簡単にできてしまう。

アクアポニックスの大きな利点としては、まず水やりや土替えの必要がないこと。そして土がないため産卵に訪れる虫も湧かず、薬品も必要ないため完全オーガニックが容易であることなどが挙げられる。

このような特徴は個人での管理にも良い影響を及ぼし、Eco GardenはさらにスマートなIoTデバイスとして性能を最適化したモデルとなっている。

ハイテクな個人用キットとしてのEco Garden

Eco GardenはWi-Fiに接続することでアプリケーションを通じたボイスコントロールが可能となる。温度は常に自動で監視され、LEDのグロウライトも最初から搭載されているので光量も申し分ない。

世界で最もスマートでインタラクティブなガーデニングキット「EcoGarden」


アクアポニックスは水やりの代わりに魚への餌やりが必要となるが、Eco Gardenには自動餌やり機能も搭載されている。頻度などは手動で設定できるため、魚の品種に応じたフィーデイングが可能だ。

これらの機能が搭載されているおかげで、仮に飼い主が一定期間家を留守にしていたとしても問題はない。品種によってはきちんと手間をかけてやる必要があるが、Eco Gardenによる管理されたエコシステムで生活していれば、家を空けてようがいまいが滞りなく環境を維持していくれる。

システム内の様子は常にアプリケーションからリアルタイムで監視することができ、水温などに異常がないかも遠くからチェックすることができる。

世界で最もスマートでインタラクティブなガーデニングキット「EcoGarden」


Eco Gardenは現在Kickstarterで注文を受け付けており、魚以外の全てのアイテムが揃えられたスターターキットは3万円程度で購入することができる。もちろん植物は自分の好きなものを植えることができるので、付属の種を使わなければいけないということはない。

注文は世界各国に対応しており、日本からの注文も可能だ。