明晰夢を簡単に見れるようになるブレスレット「InstaDreamer(インスタドリーマー)」

その存在を聞くと、誰もが一度は憧れるのが明晰夢である。明晰夢とは、通常なら自由のきかない夢の世界の中で、それが夢であることを認識しながら好きなようにその世界を楽しめてしまうという状態の夢を指す。

しかし当然ながら、多くの人は明晰夢を自然と見れるようになることはなく、ある程度の訓練や特定の条件がそろわなければ明晰夢に至ることはない。ただ、一度明晰夢を見ることに成功すれば、以後は特別な刺激がなくとも自然と明晰夢を見ることができるという話も存在する。

そして明晰夢に必要な刺激は激しいものではなく、睡眠中のわずかなものが鍵となることもわかっている。「InstaDreamer」はそんな明晰夢を誰でも手軽に見ることができるよう開発されたリストバンド型デバイスで、体の状態を計測しつつ的確な刺激を与え、明晰夢を見せてくれる。

明晰夢の条件

明晰夢を見ることができる条件として、レム睡眠に入っている際の刺激が重要になる。レム睡眠とは周期的に人間の眠りが浅くなる瞬間のことを指す。眠りの深いノンレム睡眠と、浅いレム睡眠を交互に繰り返すことで人は睡眠をとっており、夢を見るのはレム睡眠のとき、つまり脳が半分覚醒しているような状況の際に夢を見るのだ。

明晰夢は、このレム睡眠の際に刺激を与えることで実現するとされている。夢を見ている最中に外部から刺激を与えることで、体は寝ているけど脳は起きている状態を利用し、それが夢であることを体に自覚させるのだ。

こうすることで、睡眠中でも自由に夢の中を駆け回ることができるようになるのである。

そしてInstaDreamerの場合、夢を見ている時に与える刺激はわずかで、体への負担も小さい優れたウェアラブルデバイスとなっている。

これまでになくシンプルで健康的なデザインに

これまでの明晰夢を見るためのデバイスといえば、頭に電気回路のようなものを取り付け、脳に直接刺激を送るタイプや、アイマスクをつけるものなど、体への負担が大きくなってしまうことが懸念されてきた。

明晰夢を簡単に見れるようになるブレスレット「InstaDreamer(インスタドリーマー)」


睡眠中の体への負担はできる限り小さく、安らかに眠れることが良い睡眠をとるためには不可欠である。明晰夢を見ることは貴重な体験かもしれないが、それ以前に日常的な快眠が失われていては本末転倒なのだ。

InstaDreamerはブレスレットとして腕に取り付けて使用する。デザインはシンプルで、およそ睡眠を阻害するような複雑でかさばる構造はしていないため、装着中も快適に眠ることができるだろう。

使用モードには日中モードと夜間モードの二種類あり、それぞれの時間帯に応じて異なる役割を果たしてくれる。

まず日中モード、つまりデイタイムで睡眠をとらない時間帯の際、一日中定期的にバイブ機能が作動し、体に振動を与えている。それによって、体に今自分は起きているということを覚えさせるのである。当たり前であるが、夢を見ていない時に使用しても直接的に明晰夢には関係がない。

そして肝心なのがナイトモードである。就寝時間になり、ユーザーが装着したまま睡眠に入ったところで機能を果たす。InstaDreamerは装着者の睡眠状態を正確に見極め、レム睡眠に入ったところで振動を与えるよう設計されている。

眠りの浅いレム睡眠のタイミングで日常的に受けていた振動を再び受けることで、装着者は夢の中でそれが夢であると認識できるようになり、明晰夢を見ることができるという仕組みだ。

InstaDreamer専用のアプリケーションを活用することで、明晰夢だけでなく日々のヘルスチェックにも応用することができる。

明晰夢を簡単に見れるようになるブレスレット「InstaDreamer(インスタドリーマー)」


レム睡眠のタイミングを正確に見極める計測能力を活かし、夜間の睡眠サイクルをグラフ化してビジュアルでもわかりやすいように表示してくれるのだ。そのためにこのブレスレットは体温や鼓動、睡眠中の動きを正確に読み取り、眠りの浅い深いを測定している。

また、睡眠サイクルを正確に読み取ることで、起床に最適なタイミングも見極めてくれる。最も楽な起床のタイミングはレム睡眠時だが、自分がおきたいと考えている時間とのタイミングにあったレム睡眠の際に振動によって目覚めさせてくれるという仕組みだ。

けたたましいアラームによって、眠りが深くなっている時に起こされるという心配もないだろう。
InstaDreamerは、一台あたり2万円程度で購入することができる。明晰夢はトレーニング次第で好きなだけ見れるようになるというが、無意識下をコントロールするのは非常に難しいものである。

とはいえコツさえつかめば好きなだけ明晰夢を見ることができ、見れるようになるまでの努力も筋力トレーニングなどに比べれば労力の大きいものではない。