多目的使用が可能なコンピュータ制御の出力機「TooliG3」
一昔前では高価で誰にでも扱えることがなかったコンピューターとハードウェアだが、今や多くのプリンターが民間用として数多くリリースされている。
個人で購入するには少し値段が張ってしまうかもしれないが、趣味のコミュニティや教育機関で活用するものとして購入するのには十分な価格のものが出揃っている。しかしながら一台では機能が制限されていたり、1つの仕事に特化しているため値段相応のパフォーマンスを発揮できないということもある。
また、ハードそのものが大きいためにスペースを取ってしまうことも問題視され、用途に合わせて複数台を揃えることは空間状の制約に引っかかってしまうという問題もある。
そこで今回リリースされる「TooliG3」は、そのようなコストパフォーマンスに見合うハードを開発し、一台購入するだけで多目的に活用できることを可能にしてくれた。
高い剛性と精度が特徴のTooliG3
TooliG3はアルミで構築された軽量で頑強、それでいて正確な動作が期待できる動作環境が特徴だ。データの三次元化は精密な表現が大きな特徴だが、そのぶんそれを出力する機器の精度も求められるが、TooliG3は高いパフォーマンスで信頼性の高いモデルとなっている。
コントローラーはタッチパネルを採用したディスプレイで、扱いは非常に簡単だ。複雑な操作は特に必要なく、あらかじめデータを用意して出力するだけで完了だ。
データを事前に用意しておかなくとも、このコントローラーを使えばシンプルなデザイン、例えば円や三角形などであればそのままコントローラーから設定してアウトプットすることができる。
このような融通がきくところもTooliG3の大きなメリットと言えるだろう。
多目的な使い方が可能
TooliG3は多目的ツールを特徴としているだけあり、パーツを付け替えるだけで様々な用途に応用できる。
1つ目はマーカーなどのペンで、あらかじめパソコンでデザインしたものを紙などにプリントすることができる。
もちろんコンピューター制御であるため、複雑な模様などもアウトプット可能だ。
2つ目にペイントブラシだ。一般的なペンなどと違い、ブラシは微妙なストロークの具合や力の入れ方などもその表現に大きく影響してくるものだが、コンピューターの設定によってそれも生業することができる。
アウトプットされた作品は、まるで人の手で書かれたようにダイナミックで自然な描写が描かれることだろう。
3つ目にカッティングナイフだ。ナイフでの作品は書くのではなく紙を切ることで形作るため、ペンとは異なるアプローチが必要になる。TooliG3は難なくナイフでの作業もこなすことができ、カード作りやステッカーなど、多くの用途で活躍することができるだろう。
4つめにスコアリングである。折り目をつけるためのスコアリング機能は手動ではなく自動で行えることで大量のチラシ作成などにも大いに役立つ。
多くの印刷物を扱う人にとっては活用したい機能である。
5つ目にレーザープリント機能だ。紙ではなく木や鉄にプリントを施したい場合、通常のインクを吹き付けるタイプでは効果がないため、レーザーによる高出力の光で焼き付ける作業が必要だ。TooliG3はこのようなハイテクプリントにも対応しており、高い精度でまるで写真のようなアウトプットを期待することができる。
6つ目にホットナイフである。これは高温のナイフで素材を溶かしながら形成を行う機能で、発泡スチロールなど熱に弱い素材から作品を出力したいときに有効だ。
7つ目は彫刻である。ドリルとして用い、硬い素材に穴を開けたりブロックプリントに活用することができるだろう。
あるいはエアブラシをセットしてプリントすることができる。こちらは通常のプリンターに近い機能かもしれないが、スプレー特有の表現をうまく用いたいときに有効な機能となる。
他にもスタンプ機能やディスペンサー、ドリルなどの機能も備えており、あらゆる目的に活用することができる。まさに作業場に一台の存在として最適のハードウェアと言えるだろう。
TooliG3は現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり3000ドルでのリテールプライスが1500ドル程度に割引された価格で購入することができる。
世界各国の発送に対応しているため、日本からの注文も可能だ。