小さくともパワフルなLinux対応コンピューター「Renegade Elite」
ただ、いずれのイメージにしろコンピューターは大きいものであるという印象が強いのではないだろうか。大型である以上値段も高額で、スペースにも財布にも優しくないのがコンピューターの一般的なあり方である。
しかしながら最近ではラップトップタイプのパソコン、つまりコンピューターとディスプレイが一体型となった折りたたみ式のノートパソコンや、スマートフォンにスマートウォッチなど、小さなコンピューターが私たちの生活へ大いに影響を与えているという事実が存在するのも確かだ。
「Renegate Elite」はスマートフォンでもなければラップトップのようなディスプレイ一体型のコンピューターでもないのだが、小さなボディでありながらディスプレイコンピューティングには申し分ない性能を発揮してくれる頼れる存在となりそうだ。
外見はミニでも中身はパワフル
一般的な量販店で市販されているコンピューターは、いわゆる庶民派のコンピューターである。大抵はディスプレイとともに販売され、主に家庭でのネットサーフィンやメディアの再生など、特別専門的な用途に使用するわけではないものの、いざ何か込み入った作業をすることになったとしてもいいように汎用性が高いようにセットアップされて販売されているのである。
そのため、そのセットアップ費用やユーザーによっては余計なカスタマイズのおかげで、値段もまた高くなってしまいがちなのである。
一方、専門的なコンピューティングを目的としてコンピューターを購入する場合、専門店などでパーツを買い、自分で組み上げてしまうことも珍しくない。高いスペックを要求する場合には家電量販店で購入するようなもの以上の価格での購入を余儀なくされるが、最低限の環境さえ用意できれば良いという人は、一般的なものよりも安価に済ませることもできる。
Renegade Eliteはまさにそのような取り扱いのために作られたミニコンピューターである。しかしながらミニとは手のひらサイズのことを指しているだけでスペックに関しては全くそういったスケール感は感じられず、ディスプレイ対応で4Kのフルパフォーマンス描画も行えるほどの表現力を備えている。
馴染みのあるOSにも対応、ユーザビリティの高さも魅力
OSはLinuxベースのシステム、例えばUbuntuやAndroid8.1などに対応しており、その他にも多くのOSを使用することが可能だ。
4Kフルパフォーマンスでの描写をディスプレイで実現するためには接続機器も重要だが、4KウルトラHDに対応するHDMI端子はもちろん備わっているので、新たに自分で取り付ける必要はない。
また、USB2.0端子を3つ備えており、最近の周辺機器であればたいていのものはRenegade Eliteと接続し、リンクさせることもできる。USB3.0 Type C端子も用意されていて、電力供給も行える。この端子はディスプレイポートとしても機能し、ここから描画することも可能だ。
実際にディスプレイに映像を再生している様子は以下の動画からも確認することができる。ディスプレイのサイズとRenegade Eliteのサイズを比べてみると、いかにそれがパワフルに動作しているかが感覚的に理解できるだろう。
また、動画だけでなく、ビデオゲームも動作している様子が確認できる。グラフィックの都合からビデオゲームは動作させるのにす俺なりのスオエックが要求されてきたものだが、ある程度であればRenegade Eliteにも可能であることがわかる。
Renegade Eliteはあくまでも基本的な機能のみに本体は絞られているが、自身の用途次第でいくらでもカスタマイズが可能となるよう、ポートの数も十分に用意されている。自分が求めている性能に合わせて組み替えられる自由度の高さは、コンピューターの扱いに慣れている上級者にとってはちょうど良いスタンダード性であるとも言えるだろう。
Renegade Eliteは現在Indiegogoで出資者を募っており、5万ドルを目標金額に設定して本体購入の注文を受け付けている。
Renegade Eliteは一台あたり99ドルで購入することができ、128GBに変更されるなどの改良が施されたアップグレード版は199ドルとなっている。
出資金額が目標金額に届けばリリースされるが、それ以上に出資金が集まればさらなる改良が施され、よりグレードアップしたモデルを通常の価格据え置きで入手できるとのことで、多くの出資者獲得に精力的だ。
発送は2018年の9月を予定している。