自在なモーションコントロールで撮影の可能性を広げる「Capsule360」
そしてプロフェッショナルレベルの撮影となると高度な機材も用いられるが、アマチュアでも機材を使えば見たこともないような映像や写真を収めることができたり、その人にとって魅力的で忘れられない経験になることは間違いないはずだ。
撮影はカメラそのものの性能もあるが、カメラの撮影を支える周辺機材の性能によってもその質は大きく変わってくるものだ。逆を言うと、カメラはスマートフォンでも、それをサポートする機材が優れていれば、プロ並みの動画像を撮影することも可能となると言えるだろう。
Capsule360はそんなレベルの高いハイクオリティの撮影を簡単に行うためには欠かせない機材となっている。これがあれば、立派なカメラは持たずとも、スマートフォン一台でハイレベルな撮影環境を構築し、自由な用途に応用していくことができる。
珍しいデザインと使い心地
Capsule360はその形状も独特である。カプセル状の支点がいくつかセットになっており、いずれも撮影機材としては珍しいデザインと言えるだろう。カメラ撮影のお供といえば三脚が挙げられるが、Capsule360は一見三脚ほどの安定性を備えているとは思えない。
しかしながらこれらのパーツを組み合わせることで、カメラの固定には十分な安定性を確保することができる。そして、Capsule360は三脚的な役割の他にも様々な機能を有している。
例えば、スライダーと組み合わせることにより、カメラを安定させながら動かすこともできる、いわばスタビライザーのような性能を付与することもできる。あるいはカメラを回転させたり、あらゆる軌道で動作できるようにすることで、これまでに思いもよらなかったアングルで撮影させることも可能だ。
同時に三軸を活用することでよりスムーズかつスマートなモーションをCapsule360自らが行えるよう設計されている。被写体が複雑な動きをしていても、カメラはその関節の多さを生かしてしっかりと、そして滑らかに対象物を追いかけることができるのだ。
この機能は単なる写真や動画の撮影だけでなく、特殊な動画像の撮影にも応用できる。例えば定点観測的なタイムラプスや360度撮影、夜景観測と、使用用途は多岐にわたる。また、スマートフォンに専用のアプリケーションをダウンロードすることで、モーションをマニュアルで設定し、好きなようにカメラのアングルを動かすこともできる。
ラジコンのように、カメラの動きをリモートコントロールできてしまうというわけだ。
Capsule360にはミニカーのような土台も付属しており、ここにカプセルをセットすることでカメラを自動車に乗せて撮影するようなことも可能となっている。特にコンクリートの上のような滑らかな場所であれば、この機能は真価を発揮することだろう。
ターンテーブルを使えば、撮影したいものをその上に乗せて動画を撮影することで、3Dデータとして取り込んでしまうこともできる。商品紹介や3Dモデリングを考えているユーザーにとっても非常に有益な使い方である。
スマートフォンの撮影にも対応可能。
また、Capsule360に対応するカメラはプロフェッショナル向けのものだけでなく、スマートフォンにも対応している。スマートフォンの場合は通常のカメラ撮影に加え、専用のアプリケーションをダウンロードすることで、様々な撮影方法が可能になるよう設計されている。
例えばスマートトラッキング機能は、自動で被写体を認識し、Capsule360と同期することで設定した被写体が動いていても自動でそれを追いかけるようにカメラが撮影する。マニュアル操作は一切必要なく、初期設定さえしてしまえばあとはCapsule360に任せるだけで良い。
この機能は複数人のさえ位以外にも、一人で動画コンテンツを作りたい人にとっても有益だろう。カメラマンの任務はCapsule360がこなしてくれるため、自分は撮影されることに集中すれば良いだけであるためだ。
Capsule360はサイズもカバンに収まるようなものであるため、持ち運びにも最適である。普段はスタジオで撮影しているというカメラマンも、野外で安定した撮影環境を構築したいときには、Capsule360を持っていくだけで高いクオリティの撮影を行うことができるだろう。
Capsule360は現在Indiegogoで注文を受け付けており、撮影カーやターンテーブルなど、あらゆるものがセットになったバンドルパックが979ドルで販売されている。
付属品はいらないから、とりあえずCapsule360を試したいという人にも199ドルで単体が販売されていて、他にも用途に応じたパックが用意されているので、目的にあった買いものができるだろう。