もう遅延の心配も必要ないBluetoothトランスミッター「WAND」
しかしながら、Bluetoothが用いられているのはあくまでも機器のワイヤレス化には現代で最適の技術であるからであり、完全無欠の技術であるというわけではない。
そのためBluetooth機器を使っていく中で様々な欠点に遭遇してしまうこともあるかもしれないが、WANDはBluetoothの抱える問題をいくつもクリアーしてくれる可能性を持った専用トランスミッターである。
Bluetooth接続の抱える問題点
Bluetoothを使用している上でのトラブルといえば、まずは遅延の問題が挙げられるだろう。Bluetoothイヤホンやスピーカーを使ったことがある人であれば体感したことがあると思うが、Bluetoothでの接続には本体の動作と比べて遅延が発生する。
音楽を楽しむだけであれば問題はないのだが、映像やゲームなどを楽しんでいる場合にはこの問題は深刻である。例えば映像では登場人物が喋っているのに、音声の出力がコンマ一秒ほど遅れて行われるために、妙な違和感を覚えながら映画を見なければいけないと言った具合である。
最近ではNetflixなどのストリーミングサービスが大きなシェアを誇るようになってきたことで、手持ちのタブレットやPC、そしてスマートフォンなどの家庭用デバイスで映画やドラマを視聴する機会も増えている。
同時にBluetoothのワイヤレスイヤホンのシェアも増加傾向にある。街中を歩いていると首からイヤホンを下げている人が増えていることからもわかるように、もはやイヤホンはワイヤレスが主流となっているのだ。
まして、最新型のiPhoneに至ってはイヤホンジャックも取り除かれており、ハードウェアもワイヤレスを推奨するようになっているのだから、この流れは今後も加速していくことだろう。
しかしそこで問題になるのが遅延である。動画の再生やスマホでゲームを楽しむ際には、ワイヤレスイヤホンであれば確実に遅延は発生してしまうため、どうしても違和感を覚えながら視聴・プレイすることを余儀なくされる。
映像ならまだ慣れればなんとかなるが、問題はゲームである。よくゲームをする人ならわかるかもしれないが、特にアクションゲームなどでは音の遅延は致命的で、直接プレイングに影響してしまう欠点であることは間違いない。
美麗な映像が楽しめる最新のスマートフォンやモニターであっても、ワイヤレス接続でストレスのないプレイングを楽しむことは許されないのが現状だ。
そしてもう一つのBluetoothの欠点として、使用できる距離が短距離に限られてしまっているところにある。いくらワイヤレスであるとはいえ、Bluetooth接続では使用できる距離にも限りがある。対応可能距離は機器にもよるが、普段使いであればそこまで気にならないかもしれないが、広い空間でBluetooth接続を試みると、通信が途切れ途切れになってしまうこともある。
また、Bluetooth接続機器がいくつか同じ空間に集まっていると、時々混線状態になり接続が安定しなくなるトラブルも散見される。便利な接続方法であることには変わりないが、これらのような欠点を抱えている点は誰もが認知するところである。
全ての問題を解決するWAND
Bluetoothという技術上、これらの問題の解決は難しいとされてきたが、WANDはそんな茶飯事のトラブルを解決するために誕生した外付けトランスミッターである。Bluetooth機器をWANDに接続し、WANDを直接出力デバイスに取り付けるだけで、長距離対応、遅延なしのBluetooth通信を可能にしてくれる環境を構築することが可能だ。
アルマイト加工されたアルミを削り出して製造するWANDは、そのような性能を持ちながらコンパクトに収まっている。トランスミッターとしての使い勝手は良好と言えるだろう。
Bluetooth機器の接続可能距離は最大50メートルまで延長される。この長さは一般的なBluetooth機器はもちろん、Wi-Fi通信でも一台のルーターではカバーしきれない距離であると言えるだろう。
そして、肝心の遅延も発生しない、映像の音ズレや、ゲームプレイングに支障をきたすような遅延もなく、まるで優先のスピーカーやヘッドホンを使用しているようなストレスフリーの環境を構築できてしまう。
そしてWANDであれば最大二つまでのスピーカー・ヘッドフォンを使用して同じパフォーマンスで出力することができる。通常は混線が起きたり遅延発生の原因となる不可の大きな使用方法だが、WANDを通じた接続であればその心配もない。
WANDは現在Kickstarterで注文を受け付けており、一台あたり15ドルでの購入が可能だ。