世界最速の電動自転車「Scrambler」
また、高いパフォーマンスを発揮しながらも電動であるという点も評判を呼んでいる。これまでの移動手段といえば化石燃料を直接使うバスや自動車、タクシーといった乗り物や、電動とはいえ大きなエネルギーを使う電車に限られていたため、環境への影響も懸念されているためだ。
とはいえ、そういった乗り物を使わなければ少し遠い場所に移動するには、多少のコストの問題はあっても頼らざるを得ないという点はあった。そこに電動自転車が現れてくれたおかげで、新しい選択肢として登場してきたのである。
また、自転車であれば小回りもきく上に場所も取らないため、好きな時におりたり好きな時に乗ることができるという利点もある。地球環境にも優しく、体にも優しい、そして便利という三拍子が揃った乗り物だ。
Scramblerはそんな電動自転車の一種と言えるが、モーター駆動の自転車ということでほとんどバイクに近い乗り物となっている。しかしそのパワーは電気モーターといえども化石燃料で走るバイクに匹敵するレベルに達しているのが特徴だ。
驚きのパワーを誇る電動バイク
Scrambler本体のフォルムはやや丸みのある近未来的なデザインで、性別や年齢を問わず誰でも乗りこなせるポピュラーなスタイルが特徴だ。サイズそのものも大きすぎず小さすぎず、男女問わず無理なく乗ることができるだろう。
Scramblerのバッテリーは52Vのモデルとなっており、満タンにチャージすることで最大で56キロ以上走り続けることができる。充電なしにこれだけの距離を移動することができれば、ちょっとした旅行にも使うことも難しくない。
そして最大時速は時速60キロにも達するパワーを秘めている。もはやここまでのスピードとなると原付バイク以上の瞬発力となるため、最大時速での運用は街中では難しそうだ。
しかしながらScramblerには合計で3種類のフォルムがあり、タイヤの形状がそれぞれ異なるモデルとなっている。1つは街乗り、2つ目に長距離移動、そして3つめはアウトドアモデルとなっており、山道や悪路でも乗りこなすことができる。
街乗りだけでなく、自分の用途に合わせてサイクリングを楽しめるのは嬉しい仕様だ。マウンテンバイクのように激しく山道を上り下りしたり、モーターバイクのようにスピードをつけてアウトドアを楽しむことができる。ただしいずれにしろ危険なシーンも多々あり、またスピードも通常の自動二輪車並みの速度になるため、安全のためのケアは徹底してから乗りこなすことが求められる。
速度だけではないその他のスペックも魅力
フロント部分はコイル方式のサスペンションが搭載されているので、激しい衝撃は全てここで吸収される。スピードがつくと体や本体だけでは衝撃を吸収できないことも増えてくるが、サスペンションのおかげでその心配は必要ない。
Scramblerにはアップグレードモデルも用意されており、こちらのサスペンションはエアプレッシャータイプのサスペンションであったり、バッテリー性能が高いなどの性能の向上が見受けられる。スピードもこちらの方が高く、より電動モーターサイクルを楽しみたい、あるいは楽しむ余裕のある場所に住んでいるという人はこちらの購入も良い選択肢である。
ハンドル部分にはLCDディスプレイが取り付けられており、バイクの現在の状況について逐一情報がデジタル化されて表示される。走行速度や走行距離、残りのバッテリー残量や電力消費量など、ワンタッチで切り替えながら確認することが可能だ。
カラーバリエーションも豊かで、レッドにブラック、シルバーの三種類が用意されている。特にブラックのアツプグレード版であるHyper Scramblerすでに売り切れており、Hyperモデルはシルバーを残すのみとなっている。
Scramblerは現在Indiegogoで注文を募っているが、すでに600万ドル近い資金調達に成功しており、現在も注文が殺到している。
特にアップグレードモデルが人気で、バッテリーのみのアップグレードなどのカスタマイズにも対応している。本体は999ドルで販売され、Hyperモデルは2299ドルとなっている。送料は全国無料となっているため、そのぶん注文のハードルが下がっているとも言えるだろう。