どんな自動車でもこれ一台で近未来の乗り物に変身「NEO TOKYO」

自動運転自動車や空飛ぶ車など、近い将来実現すると言われている乗り物にはいつの時代も憧れを抱いてしまうものである。

もちろんそのようなビークルが今すぐ手に入るというめどは立っておらず、いつ私たちの前に現れるかもわからない代物であるが、それでも技術的に可能だと言われると期待せずにはいられない。

そして私たちがそういった未来的かつこれまでのルールが通用しない乗り物に憧れを抱くと同時に、もう一つ自動車に関する未来に関して理想を抱いているのが内装の進化である。

映画で描かれる未来の車というものは、とにかく洗練され、かつ清潔感のあるシートやハンドル周りというものが印象的であるが、未来の車に憧れる理由の一つとしてこれらの要素は捨てがたいものがあるだろう。

空飛ぶ車の実現にはもう少し実現まで時間がかかりそうなのだが、どうやら内装の近未来化は明日にでも行えそうな気配がある。日本初の「NEO TOKYO」と呼ばれるディスプレイは外付けデバイスの一種で、手軽にHUDを従来の自家用車に取り入れることができるとして注目を集めている。


自動車向けHUDのNEO TOKYO

ヘッドアップディスプレイ、通称HUD(Head-Up Display)は、透明のディスプレイに直接情報を投影し、ユーザーの視界を遮ることなく伝達することを目的とするテクノロジーである。

モニターではなく透過可能な物体に情報を表示する独特の技術はすでに多くのシチュエーションで活躍しており、多くの場合は戦闘機やヘリコプターなどの軍用で積極的に採用されている。最近では一般の乗用車でも最新モデルには搭載されているケースも散見されるため、近いうちに乗用車のスタンダードとなる日が来るだろう。

NEO TOKYOはそんなHUDブームのかなり早い段階に誕生したプロダクトであると言える。NEO TOKYOはカーナビなどとは違い外付けタイプのデバイスで、ユーザー自ら取り付けの必要があるが、その方法はいたって簡単である。

まずNEO TOKYOをOBD-IIポートに接続する。このポートは日本車であれば2008年以降のモデルであればどの車にも備わっているため、接続に問題があるケースは少ないだろう。

あとはダッシュボードの上に設置すれば、NEO TOKYOはいつでも使用可能だ。透明のディスプレイには常に走行速度が表示されており、シチュエーションに応じてその他の情報も表示させることができる。

どんな自動車でもこれ一台で近未来の乗り物に変身「NEO TOKYO」


例えば現在の時刻や走行時間といった基本的な情報はもちろん、走行距離や燃料消費量、水温といった様々なデジタルデータを表示させることができ、逐一フロントから目を話す手間を減らすことができる。

ダッシュボードの上にNEO TOKYOをセットすることで、常に正面を見たまま情報を確認することができるのは、このデバイスの最大のメリットである。
HUDが優れているのは、操縦者の視界を遮らないようデザインされているためだ。従来の表示方法であればどうしても情報を参照する際に脇見の状態が発生してしまい、それがスキとなって事故に発展するケースも十分にあり得たのである。

これが軍用機となればまさに一瞬の判断が命取りとなってしまうので、HUDはまさに様々なリスクから操縦者を守る画期的なテクノロジーとなった。

日本の環境にも最適化されているNEO TOKYO

NEO TOKYOはHUD機能をさらに補強する性能も備えている。例えば明るさは自動調節となっているので、天候や昼夜の変化にも柔軟に対応し、その見易さは常に維持されるよう設計されている。

また、熱に対する耐性も非常に高い。車のダッシュボードは直射日光がああたり、熱がたまってしまいやすいため、電子機器などは極力置かない方が良いと言われる。

特に炎天下などは危険だが、NEO TOKYOは常にダッシュボード上に設置しておいても問題ないよう設計されているので、真夏の日本でも十分に機能を果たしてくれるだろう。

NEO TOKYOは価格の安さにも注目すべき点がある。HUDは確かに便利な技術なのだが、一番のネックとなっているのはやはりコストである。これは技術が進歩するにつれ、大量生産が容易になることで解消できるとも言えるのだが、現在では未だに高額であることが問題としてあげられる。

どんな自動車でもこれ一台で近未来の乗り物に変身「NEO TOKYO」


一般的な自動車向けHUDは500ドルから2000ドルの費用が必要とされるのだが、NEO TOKYOの場合はわずか140ドル程度の価格で購入することができるので、リーズナブルにHUDを導入したいという人にとっては最適の一台に仕上がっている。

HUDは体験してみると非常に便利で、情報がまるで中に浮かび上がるかのような体験は大きな感動をもたらしてくれる。

NEO TOKYOの導入で、今後もHUDが身近になっていくことが期待できるだろう。