自動車の自己診断機能を更に向上させてくれる外付けデバイス「Kiwi4」

現代の自動車のあらゆる挙動はほぼコンピューターによって制御されており、人間が操縦しているとはいえ状態管理や挙動の制御の大半はコンピューターが担当しているのである。

そして自動車は精密機械であるぶん、定期的なメンテナンスも欠かせない。車の状態の良し悪しは外見では判断できないケースがほとんどで、各パーツの老朽具合などはとても素人には判断することはできず、まして目視で確認することもままならない。

そのため各パーツの状態に関してもコンピューターが管理下に置いていることがほとんどで、自己診断機能(On-board diagnostics、OBD)を搭載し、各パーツに備わったこの機能が何らかの異常を検知した際にはランプの点灯などでドライバーに異常を知らせてくれるのである。

そしてこれらの機能に接続させ、直接データを独自に収集することでドライバーにまとめて情報を提供し、更に快適で安全な運転を実現する手助けをしてくれるのが「Kiwi4」の存在だ。

OBD機能を有効活用するスマートデバイス

Kiwi4の役割は自動車内部の情報を集積し、独自にデータを編集してドライバーにリアルタイムで車の情報を提供してくれるというものだ。独自に集積し、提供してくれるデータにはエンジンの状態に関する情報はもちろん、各ゲージ情報、燃費、ドライバーの走行スキルなど、多岐にわたる。

自己診断機能一つ一つではやや不足していた情報を、Kiwi4がまとめて情報を集積し、集めた情報を独自に解析していくことで、これまでは算出できなかった情報をもドライバーに伝えることができるようになるのである。

そしてそれらの情報は自動的にmicro SDに記録され、後からでも集めたデータを再び参照することが可能となる。そしてKiwi 4は自宅のパソコンやスマートフォンとも接続し、そちらのデバイスからデータを参照することもできる。

基本的に、Kiwi4はスマートフォンなどに接続せずとも自力で動作することができるようになっているため、たとえワイヤレス接続が難しい状況であっても、データの集積と提示という役割は果たし続けてくれる。Kiwi4は直接ディスプレイに情報を表示させるだけでなく、音声によるアラート機能を備えているため、重要な情報を見逃してしまう心配もない。ガス欠が近づいていることを見逃しそうになっても、燃料が少なくなっていることを音声で知らせてくれるので、事前にトラブルを回避することができるという仕組みだ。

また、ディスプレイや視覚情報以外で通知を行なってくれるので、わき見運転の防止にもつなげることができる。スマートフォンへ注目するあまり、ドライバーの安全運転に支障をきたしているというニュースは後を絶たないが、音声案内が主流となればそのリスクも大きく提言することが期待できる。

そしてスマートフォン経由でKiwi 4を使用する場合、Kiwi OBD Appをダウンロードすることで音声案内では知ることができなかったインフォメーションを更に入手することができるようになる。
OBDから直接送信されるデータを活用するため、エンジニアが参考にするようなデータも閲覧することができる。さながらプロフェッショナルのように車の状態をリアルタイムで詳細に判断することができるだろう。

Kiwi 4で燃費対策も
また、Kiwi 4はスマートフォンのアプリケーションを活用することで、燃費対策にも取り組むことができる。燃料費は自動車の基本性能だけでなく、負荷の少ない運転や定期的な部品のメンテナンスを心がけることで節約することができるものだが、Kiwi 4はそういった節約面を意識した運転を心がけられるよう、エコモードも搭載し、現在の運転ではどれくらいのコストパフォーマンスでそうこうしているのかをリアルタイムで確認することもできるという。

Kiwi 4は単体ではなく、その他サードパーティのアプリケーションとも連動させることができる。状況に応じて必要なアプリケーションを導入したり、従来より使ってきたアプリとの互換性が確保されているのは嬉しい限りだ。

Kiwi 4は現在Kickstarterで出資者を募集しており、2万5千ドルを目標金額に設定している。Kiwi 4本体は世界各国に発送対応しており、一台あたり89ドル以上の出資で注文を受け付けているため、日本からでも購入が可能だ。

無事出資金を集めることができれば、今年の11月には随時発送が開始される予定だ。