世界初のスマホ対応レーザー測定器「iPin Pro」
彼らの動作は素早く、人の手よりもはるかに正確であるのだが、やはり人の手でなければ対応できないほどの細かな作業を要する場面では、まだまだ精密性に欠けるところもある。
その一つの例としてあげられるのが、空間や物体の測定である。空間の広さやモノの大きさを測ることは、私たちの生活のあらゆるシチュエーションにおいて避けられないことの一つであるはずだが、この測定には繊細かつ柔軟な動きが要求され、アナログなやり方が今でも主流となっている。
もちろん最近ではスマートフォンを活用し、AR技術などを利用した測定方法もあるにはあるのだが、使いやすさの面で従来のメジャーを用いた手動測定を好む人は少なくない。
しかしながら、「iPin Pro」は非常にコンパクトながら、これまでにない手軽さでの測定手段をユーザーに提供してくれる、世界に類を見ない発明であると言えそうだ。
立体測定が可能なiPin pro
iPin Proはいわゆるレーザー測定器の一種である。レーザー測定器はその名の通りレーザー技術を用いて距離などを測定する技術で、一直線に伸びる光線からその距離を測定するというものである。
ところがiPin Proレーザーで測定するだけでなく、手持ちのスマートフォンと連動し、撮影した写真から三次元空間の測定を行う機能も備えている。
例えば部屋の一角の採寸を行いたい場合、従来のやり方であればメジャーを用意し、縦・横・高さの計3回測定を繰り返す必要があった。なんども測定を繰り返すのは骨が折れる作業であるが、iPin Proは測定したい箇所の写真を撮影するだけで、あとはその写真から測定してしまうことができるのである。
写真を撮影したあとは、指で測定したい箇所を指定し、結果を待つだけとなるのは大きな手助けとなるだろう。単純に測定の手間が減るということも大きいのだが、例えば天井の角など、一筋縄では測定できない箇所も、軽々と測定できるようになるためだ。もう測定のためにメモ用紙とペンを用意する必要もなければ、脚立を持ってきて作業に取り組む必要もない。
あるいは、計測ミスのリスクも大きく減らせることになるかもしれない。立体的な測定の場合はどの箇所がどの長さであったのかを記録し忘れてしまうことも起こりうるが、写真にそのまま採寸結果が表示されれば、一目で数値を理解することができるようになるだろう。
また、写真から測定することができるようになることで、後で測定するといったことも可能になる。例えば外出直前でサイズの採寸を思い出した際、測定したい箇所をとりあえず写真に収めておき、移動中に測定を行うという使い方ができるようになる。写真による測定は、リアルタイムでなくとも正確な採寸が行えることを可能にしたのである。
測定した結果はただ閲覧するだけでなく、記録してSNSやメールなどを用いて他人と共有することもできる。測定した数値をまた改めて他人に伝えるというのは意外と手間になる作業だが、この点においてもiPin Proは大きく改善してくれる可能性を秘めている。
レーザー測定器としても優秀な性能を発揮
iPin Proはスマートフォンとの連動機能だけでなく、もちろん単体での使用も可能となっている。本体はバッテリー駆動となっているので単体での動作が可能となっており、レーザー測定機能を用いて正確無比な数値を計測してくれるよう設計されている。
これだけ有益な機能が備わっていると、使用者のターゲットはアマチュアはもちろん、プロフェッショナルとして現場で活躍する人たちにも十分に満足できるものとなっている。例えば日曜大工や引越しの際の空間把握、新しく家具を買う際の測定といった日常的なシチュエーションは十分い対応でき、建物の建築屋大型オフィス・倉庫といったプロフェッショナルの現場においても効率的な業務の遂行を手助けしてくれるデバイスとなるだろう。
iPin Proは現在Kickstarterで出資者を募っており、3万カナダドルを目標金額に設定している。103ドル以上の出資でiPin Proを一台入手することができ、発送も世界各国に対応しているため日本からの注文も可能だ。
プロフェッショナル向けの料金プランとして、5~10個がセットになったバンドルパックも同時に用意されている。こちらも定価の半額で一台あたりを購入することができるので、業務への導入を考えている人にとっては嬉しいプラントなりそうだ。