自宅でも学校でも手軽に動画スタジオを構築できるキット「Cutbox 3」

動画メディアは今や大人気のコンテンツとなっている。スマートフォンが世の中にすっかり普及し、いつでもどこでも動画や画像を気軽に見られるようになったことで、動画サイトで公開する動画の数も質も大きく向上した。

いわゆるYoutuberを仕事とする人々もその影響に大きく関わっており、彼らの動画が今日のような世界中の動画ブームを引き起こした要因であると言えるだろう。

とはいえ、いつでもどこでも誰でも質の高い動画を撮影し、公開できる環境を持っているとは限らない。プロとアマチュアの差とも言えるかもしれないが、スキルの差も含め質の高い動画を撮影するためにはそれなりに設備投資にコストがかかってしまうものである。

撮影コストというのは、追求すればキリがないところもある。例えばカメラの価格もメーカーや製品によってピンキリであり、ちょうど良いカメラを購入するのは意外にも難しい。

また、良いカットを撮影するためにはカメラを複数台用意する必要があり、ここもコストがかかってしまいがちである。

このような優れた環境を誰にでも提供することができれば動画市場はより盛り上がりを見せてくれるのかもしれないが、「Cutbox 3」はその可能性を秘めた良質の撮影環境を提供してくれる撮影キットとなっている。

自宅でも学校でも手軽に動画スタジオを構築できるキット「Cutbox 3」


個人用にちょうどいい撮影キット

実際に動画撮影・編集をしてみるとわかるのだが、動画撮影そのものは今やスマートフォンが一台あればいくらでも行うことができる。スマートフォンに内蔵されているカメラの性能は高く、最新のものであれば4K撮影に対応したり、60fpsという高フレームレートで撮影を行うこともできる。
しかしながら、いわゆるテレビ局やプロの放送局が準備しているような撮影環境というのは、カメラの性能だけでは再現することはできない。例えば上でもあげたように同時撮影するカメラの数などは、一台であればまだしも同性能のものを複数台用意することは難しく、コストもかかってしまう。

また、ただカメラを用意するだけでなく、カメラをセットするための設備も必要である。スタビライザーや三脚など、カメラを固定して様々なアングルから撮影する環境を整えることで、カットに多様性を持たせ、クオリティの高いコンテンツ制作につなげることができる。

自宅でも学校でも手軽に動画スタジオを構築できるキット「Cutbox 3」


そして動画作成において重要なのが、編集や裏方のための設備である。複数台のカメラの撮影状況をリアルタイムで確認したり、微妙な調整を加えられる環境は、コンテンツ制作に大きく寄与することだろう。

Cutbox 3は、そのような充実した撮影環境を整えるのにぴったりのキットである。基本的なセットとして、1080pHD対応のカメラ3台、そしてそれらのベースとなるスイッチャー機能を備えたベースが一台、ダイキャスト製のカメラスタンドなどが付属する。

セットの中身はプランを変更することでも様々なものに変更が可能だ。例えばLCDモニターや指向性マイク、マイクロSDカードを付属品として設定することもできる。Cutbox 3を購入するだけで、テレビ局に比べれば小さいながらもプロアマレベルとしては十分に充実した環境を整えることができる。

その多機能性から用途も色々

あるいはそのコンパクト性から、外出時に使用するための簡易スタジオとしても機能を果たすだろう。Cutbox 3は一般的な家やオフィスなどでの使用を想定しているため、余計にスペースを取ることもない。すでにスタジオがあるという場合でも、サブのスタジオや外出時用に一台用意しておくとも有効な使い方と言える。

Cutbox 3の撮影環境は録画だけでなく、ライブストリーミングにも使用することができる。最近では生放送によるコンテンツ制作もポピュラーになってきているが、Cutbox 3であれば小さくまとまった生放送用のスタジオを用意することも可能だ。

あるいは車載動画のように、非常に限られた環境でも活躍することができるだろう。何も付属する機器を全て使用しなければならないということはないため、必要に応じてカメラの数やセッティングを変更し、用途やイマジネーションに応じた撮影を行うことができる。

Cutbox 3は十分な撮影環境を提供してくれる上、一人での制作活動にも対応できる使い勝手も魅力の一つである。手持ちのリモコンやLCDモニターを活用すれば、一人で撮影から編集までの全てのプロセスを完了することができてしまう。

Cutbox 3は現在Kickstarterで出資者を募っており、20万ドルを目標金額に設定している。499ドルの出資で一通りの設備をキットとして注文することができ、発送は世界各国に対応しているので日本からでも注文することができる。

発送は10月を予定しており、無事資金調達に成功すれば順次発送が開始される予定だ。