AR技術で魔法のようなフォトブックを作成しよう「PhotoBloom AR」
「PhotoBloom AR」はそんなファンタジーの世界観をAR(拡張現実)の技術を持って可能とした、動く写真やフォトブック作成の手助けをしてくれるサービスである。
AR技術の活用した民間向けサービス
ARはVR(仮想現実)とともに今最も注目されている技術の一つである。VRはユーザーにゴーグルなどを通じて仮想空間を提供し、まるで自分がそこにいるかのような感覚に陥らせてくれるテクノロジーで、現在では家庭用向けに多くのVRゴーグルが販売されている。また、そのエンターテイメント性の高さからVR専用のゲームセンターも各地に続々と誕生しているのが記憶に新しい。
一方のARはカメラを通して今見えている現実空間にカメラからしか見えない何かを映し出す効果を持っている。ARテクノロジーを用いたヒット商品としては、スマートフォンアプリの「pokemon go」がその代表としてあげられるだろう。
PhotoBloom ARもまたそのようなAR技術、つまり現実空間に仮想的なオブジェクトを映し出し、まるでそこに存在するかのようにユーザーへ視覚的な効果を与えてくれるというもので、PhotoBloom ARが作成した写真をカメラ越しに閲覧すると、その写真は動き出すという仕組みだ。
PhotoBloom ARの使い方
アメリカではすでに好きな写真を業者に送り、その写真からフォトブックを作成してくれる「Shutterfly」というサービスが存在するが、PhotoBloom ARはまさにそのサービスのAR版といったところだ。
Shutterflyはインターネット上から好みの写真やフォトブックの種類、写真の構成などを設定し、注文しておけばあとはフォトブックの到着を待つだけという気楽なものであるが、PhotoBloom ARもまた同様に好みの写真を送信し、フレームなどの装飾を設定すればあとは写真の到着を待つだけだ。
実際にARで写真を動かすには、専用のアプリケーションを手持ちのスマートフォンにダウンロードするだけで可能となる。ARと聞くと特別な機器が必要であるのではないかと思ってしまうかもしれないが、PhotoBloom ARはデフォルトで備えられているカメラでアプリケーションを使用するだけで利用できるよう設定されている。
ARで動き出す写真を見てみたいという人は、以下の写真を専用のアプリケーションから閲覧することでトライしてみることができる。
アプリのダウンロードは以下のURLから可能だ。
iOS:https://itunes.apple.com/de/app/photobloom-ar/id1236587794?l=en&mt=8
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.PhotoBloom.PhotoBloom&hl=en
AR技術で写真やイラストを動かしてくれるサービスや専用のプリンターはすでに存在している。しかしながら既存のサービスは主に企業向けで印刷料金が高く、民間や個人向けに優しいサービスであるとはいえない。
PhotoBloom ARは世界で初めての民間向けAR写真印刷サービスで、安価で使いやすく、さらには専用のプリンターも必要ない良心的なサービスとなっている。
たとえARを今までに体験したことがない人であっても、気軽にARを生活の一部に取り入れていくことがPhotoBloom ARによって簡単になっていくことだろう。
PhotoBloom ARは民間から生まれたサービスで値段もリーズナブルとはいえ、その技術は決してレベルの低いものではない。発案者は40年以上も印刷業を担ってきた家の人間で、印刷に関してはまさにプロフェッショナルの人間である。プロの印刷技術とARという最新テクノロジーの融合によって圧倒的なコストパフォーマンスと質の高いサービスをの実現が成功していると言えるだろう。
PhotoBloom ARはまだβテスト段階であり、テストユーザーを現在は募集している。何回ものテストを重ねてフィードバックを受けることで、よりサービスを向上させていくことが目的だ。
また、プラットフォームの自動化も完了はしておらず、改善の余地があるためこの資金をクラウドファンディングによって調達したいと考えているようだ。
PhotoBloom ARは現在Kickstarterで出資者を募っており、2万5千ドルを目標金額に設定している。開発チームはアメリカのカリフォルニアだが、サービスは世界展開を予定しているとのことで、30ドル以上の出資でリワードとして送られる予定のARポスターも世界各国に発送が可能であるということだ。
開発元は大規模な印刷会社ではないため、一度に大量の注文が来ると対応に遅れが出る可能性があるリスクなどが存在するため、現在はそういった課題への対策にも注力しているということだ。