腰痛や姿勢の悪さとはこれでおさらば。「Stappone」
こういった問題に対処するために運動を始めたり食事を気をつけたりし始めることも悪くはないが、ただ始めるだけでは長続きせず、効果も実感はできない。そういった場合に活用したいのがテクノロジーの力で、オーストラリア発祥の「Stappone」はそんな私たち現代人の健康改善に大きく役立ってくれる存在となりそうだ。
中敷型スマートデバイスのStappone
Stapponeはいわゆる中敷型のスマートデバイスである。靴の中にStapponeを敷くことで利用し、私たちが生活の中で営むあらゆる行動を、脚の使い方から判断してくれるのである。
足には私たちの健康に関わる多くの情報が伝わるよう設計されている。私たちが移動する際にはどんな方法であれ、足を使わなければ目的地まで進むことはできず、歩きでも走りでも、車でも自転車でも足を使って移動していることは変わらない。
また、足を使うことでどれくらいの重量が加わっており、その力を生み出すのにどれだけのエネルギーを消費しているのかも計測することは難しくない。あるいは骨格や歩き方の癖を脚の使い方や重心の具合から判断し、今現在のリアルタイムで足を使って何をしているのかも足の平から導き出すことができてしまうのである。
Stapponeはこれらの足の平から読み取れる情報を全て集積し、様々な情報提供をユーザーに行ってくれる。そしてそれらの情報からユーザーの体の癖や形を計算し、私たちの体に最適なアドバイスを行なってくれるようになるのである。
もちろんこれは一度履くだけでは正確に計測することはできず、何度も繰り返し使い込むことでオリジナルのデータが形成されていく。むしろ履けば履くほどデータは集積され、そこからオリジナルのデータがより洗練されていくので、使い込むほどにその正確性は向上していくという面白い仕様になっている。
Stapponeで集められたデータはスマートフォンのアプリから確認することができる。Stapponeを繰り返し活用することでStapponeが考えるユーザーの設計図が鮮明になっていき、使い込むことで最適の案内を受け取れるようになっていくだろう。
足の使い方から読み取れる情報
体の不調は足先に現れるものも存在する。Stapponeによって平常時の健康状態が測定されれば、体重移動の微妙な変化や歩き方の違いによって、ユーザーの体に起こっている微妙な変化を読み取り、考えられるうる病や症状を報告してくれる。
例えば重心移動の変化から姿勢の悪化を検知し、疲労や自覚症状のない腰痛などを報告してくれ、足の痛みや首の痛みもすぐさま探知して報告してくれる。足の形状の変化や筋力の低下といった微妙の変化も測定でき、それに応じた改善のためのアドバイスも行なってくれるのである。
Stapponeが優れているのは、ユーザーのデータを参照に適切なアドバイスを通知してくれるところである。いわゆる家庭の医学や巷に溢れる健康改善方法は必ずしも自分の体に適しているとは言えず、求めていた成果を手に入れられるとは限らなかった。しかしながらStapponeは文字通り自分だけのデータを集めてくれるので、まさにかかりつけ医が常に自分の健康状態を24時間管理してくれているような正確かつ適切な健康管理に努めてくれるのである。
Stapponeを履いていることで日々の健康状態を管理することはできるが、それでも自力では治せない症状や怪我を負ってしまうこともある。その場合は医者にかかることになるのだが、初めての診療であっても状況に応じてStapponeのデータを医師に提示することで、普段はどのような生活をしているのかや自分の習慣、抱えている症状などを手短に伝えることができる。
予防医療が重要であるという話題は最近日本でも高まりつつあるが、Stapponeのデータ収集能力は定期検査にも等しい予防医療アドバイザーとしての価値があると言えるだろう。
Stapponeはバッテリー充電で動作し、スマートフォンからデータの記録を見ることができてもデータ収集そのものはStappone本体で行なっているため、たとえ手元にスートフォンがなくともデータを集めることは可能だ。
例えば携帯の電源を切っている時や、バッテリー切れでアプリが起動できない状態であっても、Stapponeは自動でデータを集め、次回のアプリケーションとの同期の際にまとめてデータを青瓜ケーションに送信してくれるので、わざわざスマホをいじりながらStapponeを使用する手間はかからない。
もちろん集積されたデータはユーザーのみに共有されるので、外部に流出してプライバシー上の問題が生まれる心配もない。
Stapponeは現在Kickstarterで出資者を募っており、189ユーロ以上の出資でスターターセットを一つリワードとして手に入れることができる。
無事資金調達が終われば2018年の8月より発送が始まる。発送は世界各国に対応しているため、日本からでも購入することが可能だ。