タブレット端末でRaspberry Piをいつでもどこでも利用したい人へ「Raspad」

Raspberry Piはテクノロジー分野の開発においては最も成功したプロダクトの一つとも言えるほど完成されたシングルボードコンピューターである。

ITをメインとした技術革新のスピードは著しく、もはやプログラミングは母国語の読み書きと同様のレベルで人々に必要とされているスキルになってきていると言える。

日本においても小学生向けのプログラミング教室や、学校でのカリキュラムにも積極的に採用されつつあるが、独学で1から学ぶことはやはり困難を極める分野でもある。特に大人になると仕事の合間の隙間時間や余暇の時間で自発的に学習することが求められ、プログラミングスキルを養うためには相当の覚悟が必要になってきてしまう。

プログラミングは誰にでも必要な時代がやってくるとは言え、誰にでもプログラミングが学習できる環境や設備が整っていなければそういった時代はいつまでもやって来ず、スキルによる格差も生まれてしまう。そんな思いから開発が進められてきたのが、「Raspad」だ。

タブレットで誰でも簡単にラズパイを操作

RaspadはいわゆるRaspberry Piを操作するためのタブレット端末である。一般的に販売されているタブレット端末、例えばipadなどは、スペックとしては非常に優れた性能を持っているものの、ソースがクローズドであるがゆえにRaspberry Piを使用することができない。一方でRaspadはRaspberry Piを取り扱うことに特化したデバイスであるため、好きなだけタブレット端末からプログラミングを行うことができるようになるというわけだ。

タブレット端末でRaspberry Piを取り扱えるようになることは、ユーザーにとって様々なメリットをもたらしてくれる。

Raspadができること

一つ目に、プログラミングのために場所を選ぶ必要がなくなるという点だ。Raspberry Piを用いたプログラミングというのはノートPCやデスクトップタイプのコンピューターが必要となるため、ある程度のスペースをプログラミングの前に確保しておく必要があり、いつでもどこでも好きなだけ取り組むということが難しいものであった。

プログラミングが今ひとつ世間に浸透しない理由の一つが、このような使い勝手の悪さである。多くの人はスマートフォンやタブレット端末での場所にとらわれないコンピューティングに慣れ親しんでいるため、隙間時間の生まれやすい通勤時間や休憩時間、あるいは帰宅後のちょっとした時間でのコンピューターの使用が当たり前になっている。

そういった理由から、わざわざデスクトップやノートPCの前に腰変える行為というのは仕事や重要な用事以外で行うこともなく、肩が凝って疲れてしまうものなのである。ましてやプログラミングのような慣れない使い方は長時間使用するには難しく、プログラミングスキルを定着させられるほどの経験を養わせるには程遠い。

そのような人々のコンピューターの使い方の変遷に対応すべく生まれたのがRaspadで、タブレット端末でのプログラミングは多くの人々にとってプログラミングを身近にさせ、スキルがきちんと身につくまで人々をプログラミングに夢中にさせてくれることだろう。
Raspadの二つ目のメリットとして、ビジュアルプログラミング機能が備わっている点である。

従来のプログラミングはコードを直接自分で入力し、そのコーディングにミスがあればプログラムはきちんと動いてくれず、実はプログラマーのほとんどはそういったコーディングミスを発見するためのデバッグ作業に時間を奪われているという話もあるほどなのだが、ビジュアルプログラミングは最初からコードが用意されており、まるでブロックを積んでいくようにコーディングを行うことができるのである。

このシステムは小学生などのビギナー向けとして最近では目に増える機会も増えてきている。最大の特徴はやはりコードの打ち間違いがなく、不具合が起きる場合はコードの配置の方法が不味いだけであることが明白になるため、デバッグにかかる時間は大きく削減することができる。

タブレット端末であるRaspadはコードをつまんで配置するというさらに立体的でわかりやすい操作が可能となるので、よりプログラミングを身近に感じることができるだろう。

Raspberry Piはハードウェアの操作も可能になることが魅力でもあるが、Raspadを使えばタブレットがそのままコントローラーになるようプログラムすることもできる。ドローンやクレーンの操作を手持ちのスマートフォンで行うというのは主流になりつつあるが、Raspadは自由にコントローラーをデザインし、好きな操作感覚を実際に導入していくことができるようになる。

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もちろん外付けアクセサリーを装着するための端子も備わっているので、PCと同様にハードウェアを取り扱うことができる。

タブレット端末でRaspberry Piをいつでもどこでも利用したい人へ「Raspad」


Raspadは現在Kickstarterで出資者を募集しており、129ドル以上の出資でRaspadを一台リワードとして受け取ることができる。配送は世界各国に対応しているため、すぐにでもタブレットによるプログラミングを始めたいという方にはオススメの一台である。