Arduinoに声を与えてみよう。「The Little Buddy Talker」

Arduino(アルドゥイーノ)は言わずと知れたワンボードマイクロコンピューターの一種で、世界中の様々な開発環境の中で使用されているポピュラーなものである。

それゆえArduino本体の継続的なバージョンアップだけでなく、サードパーティから様々なArduino対応のプロダクトがリリースされているのだが、今回紹介する「The Little Body Talker」はそんな汎用性の高さに「声」を与えてより開発の可能性を広げようというのが目的の製品だ。


声の持ち主である小さなLBT

The Little Body Talker(LBT)はその名の通り、小型であるのにもかかわらずよく喋ることのできるポテンシャルを持っているところがポイントだ。このユニットには全254種類のワードがライブラリの中に収められており、色の名前や数字、月日のような暦やコマンド、数字、方向、感情など、汎用性の高いものに絞られて記憶されているため、多くのシチュエーションでの活躍が期待できるユニットとなっている。

声の主は「ルーシー」と呼ばれる女性で、英国訛りのある親しみやすさが特徴である。

以下の動画からは、LBTが実際に音声を発している様子が確認できる。発生には基本的なコードが用いられており、SPI(短距離用の同期通信プロトコル)を経由してコントロールされている。プラットフォームにSPIのキャパシティが存在している限り、何の問題もなくLBTをコントロールすることが可能という仕組みだ。

https://ksr-video.imgix.net/assets/019/805/347/3defd5774315d6ba43a1e30fc9483ef5_h264_high.mp4

以下のリンクはプロダクトページに繋がっている。このページではライブラリに登録されているワードの数々が確認できるほか、ライブラリをそのままダウンロードすることもできる。加えて、のちにキャンペーンの一環としていくつかのビデオやArduinoのサンプルコードもリンク先で公開される予定であるとのこと。

http://www.engineeringshock.com/the-little-buddy-talker-project-page.html

機能性も充実しているLBT

SPIのコミュニケーションラインにはボード側面の先端、あるいはボードの左側面から接続することができる。本体には5つのコネクションが存在し、5vラインには電力供給ラインが、GDラインにはDC接地線が、DIラインにはSKIデータインプットラインが、SCにはSPI SCLKラインが、CSラインにはチップセレクトSPIピンが割り当てられている。

Arduinoに声を与えてみよう。「The Little Buddy Talker」


今回Kickstarterで出資者を募っているLBTだが、リワードとして本体が用意されているのと同時に、いくつかのアクセサリーが同梱されているバンドルパックも存在する。

例えばfemale to maleのワイヤーコネクターはLBTのユニットをSPIプラットフォームに接続する役割を果たし、他にもステレオケーブルが同梱するものもある。

ステレオケーブルはLBTとスピーカーなどのアウトプット機器を接続し、実際に音声を出力するために用いることができる。ステレオケーブルは専用のものではなく一般に市販されているものを使用するため、わざわざ同梱のバンドルパックを購入せずとも電気屋などで購入したり、家にあるものを使えば問題なく機能させることができる。

LBTはその小ささと汎用性から、いかなるブレッドボードやプロトタイピングPCBにも簡単に接続させることができる。そのプロジェクトにとってはLBTが新しい存在であっても、そのシンプルな使い勝手から簡単に導入することができるのだ。Arduino Unoとの接続も、ものの数秒で行えてしまう。

LBTは現在Kickstarterで一台あたり13カナダドルでリワードとして用意されている。アクセサリーに応じて様々な料金体系でバンドルパックが用意されており、自身のニーズに合わせて購入することができるだろう。

発送は2018年の2月を予定しており、プロジェクトが終了して二週間後には随時発送が開始されるとのことだ。