手持ちのスマートフォンがホログラムプロジェクターに。「HOLHO」

様々なSF映画やドラマでも見るように、ホログラムによる投影は未来的で、魅力的なエンターテイメントであることは間違い無いのだが、それを家庭用レベルで実現することは難しい技術であった。HOLHOはそんなSFめいた世界を実現する手助けをしてくれるかもしれないガジェットだ。


ピラミッド型のホログラフィックプロジェクター

写真を見ればわかるように、HOLHOは特徴的なピラミッド型の形状を生かして手持ちのスマートフォンやタブレットのメディアを立体的な空間に投影する機能を備えている。対応するスマートフォンやタブレットは特定の機種である必要はなく、これ一台で手持ちのスマートデバイスのエンターテイメント性は飛躍的に向上することだろう。

形状に特徴があるとまず懸念してしまうのは収納やその取り扱いについての問題だ。HOLHOのように薄い板で構成され、かつピラミッドのような形をしている場合は雑に扱うわけにはいかないため、わざわざスペースを設けて保管する必要があるのでは、と思われてしまうものだが、HOLHOに関してはその問題もクリアしている。

HOLHOは使用時こそ上のような形状であるのだが、使用しない時にはそれぞれを一枚の板として解体し、保管しておくことができるため、収納に困ることはない。パーツはわずか3つで構成されているため、小さな部品をなくして使えなくなる、と言うことも無いだろう。

同時にパーツ数が少なければ組み立ても簡単になるため、組み立ての手間から使うことが億劫になったりする心配もない。

今回資金調達を行なっているプロジェクトは以前にリリースされていたモデルの改良版でもある。リニューアルモデルということで反射板のサイズも大きくなり、結果的にピラミッドに投影されるホログラムのサイズも大きくすることに成功している。

表面も前回より明るく加工されており、リフレクトフィルムも追加されている。

HOLHOの使い方はいたって簡単だ。HOLHOの下にスマートデバイスを置き、デバイス上でホログラフィック対応ビデオを再生するだけだ。こういった種類のビデオはHOLHOの公式チャンネル(https://www.youtube.com/user/HOLHOcollcetion)からでも再生することができる。

最新モデルのHOLHOとともに、プロジェクトチームはビジネスユーザーへの展開も現在企画しているところであるとのことだ。ホログラフィックはまだまだ一般家庭や職場では浸透していない技術だが、HOLHOを通じて技術の普及を進めていくこともこのプロジェクトの目的である。

手持ちのスマートフォンがホログラムプロジェクターに。「HOLHO」

ホログラフィック技術やHOLHOを用いた社会への活用方法は、様々な分野に応用できる。展示会やデザイン、ファッション、広告活動や教育など、使いようによってその可能性は無限大だ。

3種類のプロダクトについて

リリースが予定されているHOLHOは、3つの種類に分かれる。一つ目はスマートフォン用のHOLHO Pyramid for Smartphoneだ。

こちらは360度からホログラフィックを見ることのできる4面体で、iOSとAndroidに完全対応しているのが特徴である。

手持ちのスマートフォンがホログラムプロジェクターに。「HOLHO」

二つ目にタブレットに対応しているHOLHO Pyramid for Tabletである。基本的な性能や形状などは変わらないものの、タブレット向けに全体的なサイズに関してはスマートフォン版をスケールアップさせたモデルになっており、より大きなホログラフィック映像を楽しむことができる。

手持ちのスマートフォンがホログラムプロジェクターに。「HOLHO」

そして三つ目がHOLHO ZED for Tabletだ。これもタブレット対応のプロダクトであるが、他の製品とは異なり一面によるホログラフィック投影が可能となっており、四面体によって映像が分割されてしまうこともない。

もちろんピラミッド型のモデルと同様、組み立て・解体ができるため、保管や持ち運びも楽に行うことができる。パーツ数も3つとシンプルな作りで、ホログラフィック映像をよりスタイリッシュに楽しみたいという場合にはこのモデルが有効であると言えそうだ。

手持ちのスマートフォンがホログラムプロジェクターに。「HOLHO」


HOLHOはプロジェクトの一環としてホログラフィックビデオ変換プログラムも提供している。ホログラフィックに対応するビデオは周りを見てもわかるようにその数はまだまだ少なく、せっかくの技術を生かしきれていないという側面もあるのだが、HOLHOプロジェクトはオリジナルのソフトウェアを出資者に無料で提供し、動画を4面に分割することを可能にしてくれる。

HOLHOは現在Kickstarterで出資者を募集しており、5200ドルを希望額に設定している。この企画で集められた資金は生産に必要な鋼鉄製の鋳型の購入や素材調達費、そして公式チャンネルで公開しているホログラフィックビデオコンテンツの制作に用いられるとのことだ。

HOLHO製品は14ドルの出資でスマートフォン対応モデルが一台、26ドルで、タブレット対応が一台、そして120ドルでZEDを一台リワードとして手に入れることができる。

発送は2018年の1月より随時行われるとのことだ。