植物の個人栽培を手軽に自動化。「Grow Director」

個人で行う植物の栽培は、大きな幸福と安らぎを与えてくれると同時に手間のかかる手続きを踏まなければならないという側面も持っている。手間がかかるからこそやりがいがあるというものかもしれないが、毎日の負担を少しでも軽減してくれる助けとなるのがこの「Grow Director」だ。


世界初のシンプルなデザイン

Grow Directorはこの手のプロダクトとしては世界初となる性能を有しており、あらゆるユーザーにとっていとも簡単にどんな種類の植物でも育てる環境を提供してくれる可能性を持った性能を誇っている。Grow Directorによってあらゆる植物や野菜、ハーブなどはモニタリングし、適切な生育環境を維持することができる。

Grow Directorは作物の品種や栽培者のスキルレベルを選ぶということはしない。誰がどのようなものを育てようとも、スマートフォンから操作できるGrow Directorのオールインワンコントローラーで正しく栽培することができる。

植物の個人栽培を手軽に自動化。「Grow Director」


シンプルな外見と同様に、その使い方にも難しいところはない。システムを構築するために何か特別な技術や知識も必要はなく、ややこしいソフトウェアのセットアップも存在しない。わずか3ステップを踏むだけで、すぐにその機能を存分に使いこなすことが可能だ。

はじめに各種センサーやタイマーをGrow DIrector本体に接続し、必要な生育環境を設定する。あとはスマートフォンにダウンロードしたアプリケーションから管理するだけで、理想の栽培環境をいつでもどこからでもチェックすることができるという仕組みだ。

Grow Directorのもたらす効果

こういったシステムを導入する場合、セットアップがシンプルであることはユーザビリティの向上につながることも重要であるのだが、何より栽培する植物にとって優れたメリットをもたらしてくれる。

システムが複雑になればなるほど、センサーやタイマーが反応しないといったエラーの可能性も増え、栽培者もどこでエラーが起きているのかを判断し損ねてしまい、結果的に育てているものをダメにしてしまうことも起こりうるためだ。

Grow Directorは植物栽培のプラットフォームとして優れた性能を発揮してくれる。シンプルな外見とは裏腹に、市販のあらゆるセンサーやタイマーにも対応し得る柔軟性を持ち合わせているため、Grow Directorを導入するために特定のガジェットを新たに買い増す必要もない。既存の煩雑なシステムをスマートにするためのデバイスなのである。

加えてGrow Directorはスケーラブルな栽培環境の構築にも対応している。育てる作物を増やしたいと感じればいつでも増やすことができるし、逆に減らしたいと思えばいつでも減らすこともできる。規模に応じて本体を増やしたり減らしたりする必要はないというわけだ。

植物の個人栽培を手軽に自動化。「Grow Director」


育て方にも様々な種類に対応している。例えば一般的な土壌栽培はもちろんのこと、水耕栽培、魚の養殖と水耕栽培を掛け合わせたアクアポニックス、花卉園芸など、あらゆる栽培方法を行うことが可能だ。

植物の個人栽培を手軽に自動化。「Grow Director」

Grow Directorのプロジェクトは2016年に始動した。何ヶ月もかけたプランニングと、入念なマーケティングリサーチ、そして何度も重ねられたプロトタイプ開発とプログラミングを終え、このプロダクトが個人栽培には最高のパフォーマンスを見せてくれると判断しうる段階にまで達成し、今回のプロジェクトが公開されるに至った。

Grow Directorは現在Indiegogoにて出資者を募っており、目標金額は3万ドルに設定されている。今後はパッケージデザインのプロトタイプ制作が控えており、完成後に生産を開始する予定だ。

クラウドファンディングは2018年の1月まで実施し、発送は2018年4月を予定している。Grow Director本体は現在499ドル以上の出資で一台手に入れることができ、予定している小売価格よりも300ドルほど安い。

日本においては個人で大規模な栽培を行う機会も場所も都会に住んでいるとあまりないものであるが、最近ではシェア農場やシェア家庭菜園のようなものを都心で行うという取り組みも増えてきた。個人レベルでの栽培に最適ということだが、日本で使うとすれば複数人で土地を共有しながらの栽培にはもってこいのプロダクトと言えるだろう。

作物の管理はスマートフォンで行うことができるため、各自がアプリケーションを通じて情報を共有することができる。毎日の世話を誰かが忘れてしまっても、すぐにそのサポートができるだろう。