分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」

北極のような極寒の地でなくとも、人の住む大都市の冬は大抵凍えるほどの寒さが毎年襲ってくる。時として氷点下を観測することもあるものだが、そういったときに必要になるのが分厚くて冷気を通さないジャケットの存在だ。

分厚いジャケットは確かに暖かく、寒い冬を過ごすためには欠かせない存在であるが、同時に体温調節が難しく、かつかさばる上に重量もあるので上着を羽織るたびに体が疲れてしまうのも事実だ。

些細とはいえそういった細かい悩みを大きく解消してくれるかもしれないアイテムが、この「FOOXMET Plus」だ。


温度調節多機能ベスト

FOOXMET Plusはそれを着ている人にとって最高に快適な温度を提供できるよう、これまでにない素材を採用することで実現した次世代のベストだ。重量はわずか220グラムで、これさえあれば十分な体温を維持できるようデザインされたプロダクトであることは画期的な一着であることを示すのに十分な特徴だろう。

デザインは受賞歴もある日本人デザイナーのタケシ・ミナガワが担当したもので、厚手のジャケットとは違って年中着用することができる。天候や大気の状況にも左右されず、これ一着で全ての季節を乗り切れてしまうのだ。

FOOXMETは外気の冷たさから最新のテクノロジーによって完全に断熱し、保温してくれる点がその暖かさの秘密である。そして外気温に応じて断熱量を調整できてしまうという能力はこれまでのベストが持ち得なかった能力であり、あらゆる環境や季節に対応できるというのはそれが理由である。

マテリアルテクノロジーと3Dテイラーデザイン技術が融合したFOOXMETは、これまでの衣類には考えられないいくつかの優れた機能を持ったベストなのだ。

分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」


FOOXMETは単体で使うのはもちろん、袖の部分も覆ってしまいたいときはその薄さを活用して上にジャケットを羽織るということもできる。それはよっぽどの極寒ではない限り分厚く動きにくいジャケットである必要はなく、少し布をかぶせる程度の長袖ジャケットで十分だ。

この薄さは初めから着ておかなくとも、旅行やお出かけの際に持ち歩く上着としても有効だ。急な温度変化への対応はまさにFOOXMETの出番で、普段はバッグなどに丸めて隅っこに詰めておき、寒さを感じたときはこれ一枚羽織るだけで夜間の冷えなどは十分に対処できるはずだ。

FOOXMETを支えているのは、カーボンナノチューブ技術だ。この素材は世界で最も断熱性の高い素材で、人体の熱の放出を極端に抑えることを可能にする。ここに目をつけて開発されたFOOXMETはベストとしての改良を重ね、素早い乾燥や防水加工、防風加工、発汗吸収作用など、衣類としての最高の利便性を追求する形で誕生したのである。

そのため単に暖かいというわけではなく、普段着としても着られるよう、ベストや上着に求められるニーズも考慮して作られているのであり、ここに実験的な製品ではなく一つの完成形としてFOOXMETが世に送り出されている意図が現れていると言えるだろう。

分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」
分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」


見た目も中身も「スマート」な上着

ここまでの性能を見ればただの高機能な上着であると思われるかもしれないが、もう一つの大きな特徴が、スマートフォンによって着用者の体感温度をコントロールできてしまうというところだ。
専用のアプリケーションを手持ちのスマートフォン(iOS、Android対応)にダウンロードすれば、あとはFOOXMETを好みの温度に合わせて自在に操ることができてしまうのだ。

分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」


そのためFOOXMETを着用するためには充電が必要だが、電力消費量はその気温によって異なってくるものの最大で8時間着用することができる。ずっと外にいるわけでもなければ、必要な時だけ温度管理システムを使えば良いので、一日程度の外出であれば十二分にその役割を果たすことができるだろう。

USBのポータブルチャージャーを持っている場合は、そこからバッテリーを充電することもできる。スマートフォンのバッテリーも兼ねて、一台用意しておくと心強いだろう。

電気系統を備えた衣類ということで安全面の心配をする人もいるかもしれないが、FOOXMETはその点も考慮されて開発されている。仮にオーバーヒートが生じた場合は自動的に電源がシャットダウンする仕組みになっているし、FOOXMETがそもそも防火素材でできているため、ハッカの心配もご無用だ。

そして一般の衣類同様、洗濯機や手で洗えてしまうのも便利なポイントだ。電気系統は水に弱いイメージがつきまとうが、FOOXMETは水の問題もクリアしている画期的なプロダクトなのである。

FOOXMETは現在Indiegogoで出資を募っており、85ドル以上の出資でFOOXMETを一着リワードとして受け取ることができる。また、専用のポータブルチャージャーも同じくIndiegogo内のプランの一つとして販売されており、こちらの価格は15ドルとなっている。もちろん本体のサイズもSからXLの5タイプから選ぶことができる。

分厚いジャケットとはもうオサラバしよう。「FOOXMET Plus」


FOOXMETは1万ドルを目標金額として資金調達を行なっており、無事調達に成功すれば2018年の一月より随時発送される予定だ。今回のプロジェクトに出資すれば日本では1月という寒さが際立つ時期に製品が届くことになるので、FOOXMETの性能を実際に試してみるのにはぴったりの季節だろう。

3月や4月といった上着に困る季節であっても、スマートでスリムなFOOXMETの汎用性が活躍してくれるはずだ。