エスプレッソをいつでもどこでもお手軽に。「PortaPresso」

普通のコーヒーとは違い、エスプレッソは特殊な機械がなければこれまでは飲めるものではなかった代物で、エスプレッソマシンなどは到底手軽に買えるものでもなければ外に持ち出せるものでもないため、扱いにはそれなりのスキルとスペースが必要であった。 だがそういった今までのエスプレッソの常識を覆してくれるガジェットがニュージーランドで開発された。それが今回紹介する「PortaPresso」である。

持ち歩けるコーヒーマシン

PortaPressoは名前の響きからもわかるように、いわゆるポータブルタイプのエスプレッソマシンだ。美味しいコーヒーは好きでも、手の込んだコーヒーをいつでもどこでも飲むには敷居が高いものであったのだが、PortaPressoはそのモバイル性でいつどこにいようと持ち主にバリスタが淹れたような美味しいコーヒーの味を提供してくれる。

バリスタの役割とは、本来いかなるコーヒー豆であっても正確に淹れ、パーフェクトな一杯のエスプレッソコーヒーをお客さんに提供するというものであったのだが、PortaPressoはいつ、どこであっても正確かつ首尾一貫した淹れ方を徹底して行うようデザインされているのである。ここは人と機械の違いであるとも言えるが、PortaPressoは人間には真似できない精密なパフォーマンスが持ち味なのである。

CO2キャニスターとリチウムバッテリーを備えた世界初のコーヒーメーカーであるPortaPressoは、エスプレッソマシーンとしての役割はもちろん、これ一台で豆を挽いて湯を沸かし、ミルクを温めたり泡立て、コーヒーを抽出することがシームレスに行うことができるよう設計されている。

これ一台で、値段相応かそれ以上のクオリティをもって人間のバリスタ並みのコーヒーを堪能することができるというわけだ。

PortaPresso

全て計算されたフォルムと機能

PortaPressoの滑らかなフォルムは機能的なパーツ群によって形作られている。それは研ぎ澄まされたメカニズムとスマートテクノロジーが結びついた形でコーヒーメーカーに落とし込まれ、スタイリッシュでミニマルな次世代のコーヒーメーカーへとPortaPressoを昇華しているのだ。

PortaPressoのあらゆるアスペクトは丁寧にデザインされている。これもまたPortaPressoが軽量かつコンパクトという要素を備えておきながら、いかなるシチュエーションにおいても精度の高いパフォーマンスを維持できることを確実にするための技巧とこだわりであると言える。

PortaPressoの使い方はこうだ。まず新鮮な豆をPortaPressoに投入し、水やお好みでミルクも注ぐ。これは必要な時ではなく、水筒にお茶を入れていくかのように出かける前などにあらかじめ行なっておくことができる。全てをいっぱいまで詰め込んでおけば、最大でカップ3杯分のコーヒーを淹れることが可能だ。

飲みたくなった時にあらかじめ投入しておいた豆を内蔵のグラインダーにかけ、好みの挽き具合まで調節したら、PortaPressoの電源を入れ、備え付けのLCDスクリーンと連動して手持ちのスマートフォンにダウンロードしておいたアプリケーションから好みのコーヒースタイルを選ぶ。するとPortaPressoはその注文通り、見事な技術で所有者に魔法のようなコーヒーを届けてくれるだろう。面倒な操作をすることなく、コーヒーショップで注文するかのように飲みたいものを選ぶだけで手元にコーヒーが作られる瞬間は、なんとも不思議な体験となることは間違いない。

コーヒーを淹れるだけでなく、PortaPressoは一般的な水筒と同様にカップも備え付けられている。コーヒーを飲むためにわざわざカップを用意していては手間もかかる上にせっかく淹れたのに飲むことができないというアクシデントも発生しかねないが、その心配もないだろう。

PortaPresso

こういった電子機器と調理機能が一体となったアイテムで気になるのは、掃除のしやすさだ。使い捨てのものとは違い、末長く使うことを想定している場合、一回の使用でダメになったり極端に汚れていてはそんな気も起こらなくなってしまうが、PortaPressoのグラインダーやミルクコンテナ、ウォーターコンテナといった汚れの溜まりやすいパーツは全て一般的な水筒や食器と同様に洗うことができる。使用頻度が高くなってしまう場合でも、他のカップと同様に取り扱うことができれば、変に機械に気を使いながらコーヒーを飲む必要もないため、手軽にどこでも使うことができるというのはありがたい。

PortaPressoは現在Indiegogoで出資者を募っており、目標金額は5万ドルに設定されている。支援者は165ドルの出資で一台PortaPressoをリワードとして受け取ることができ、発送・受け取りは2018年の4月以降を予定している。

また現在はUSB充電の対応が予定されているが、出資が15万ドル以上になればオリジナルのチャージ式ドックも増設し、置くだけで簡単充電が可能になる機能も付与される予定だ。興味のある方は是非出資に参加してみるのも良いだろう。
( 出典:https://www.indiegogo.com/projects/portapresso-the-first-portable-espresso-maker-coffee#/ )