IoTを加速させるプラットフォームに「Bolt」

IoT(モノのインターネット)の話題は日毎に大きくなりつつある今日だが、先端テクノロジー研究が進んでいても消費者の手元にIoTがなければその衝撃を実感することはできないし、IoTの真価を理解することもままならないだろう。

IoTはモノをネットワーク化することで初めて意味をなす以上、ネットワーク化に対応していない家電製品や互いのデバイスが断絶された状態ではせっかくのネットワーク機能も台無しである。そんなIoT革命前夜の現代に必要なのが全てのプロダクトを一元的に管理できるシステムの登場だが、Boltはそんな煩わしい状況を一変させてくれる可能性を秘めている。

Boltはその名の通り、電光石火のごときスピードで私たちのプロジェクトスピードを加速させてくれる手助けをするのだ。

Bolt

機械学習機能を備えるBolt

Boltの大きな特徴は、機械学習機能を備えているという点だ。機械学習はいわゆる人工知能の開発にも使われる技術の一つで、人間の脳が学習するのと同じプロセスでコンピューターにも自律的な学習機能を養わせるのが主な目的である。こちらからデータやパターンを入力せずとも自発的に物事を判断してくれることが可能になれば、あらゆる仕事の処理速度はこれまでとは比較にならないほどのスピードで伸びていくことが期待されており、今後も全てのコンピューターに導入されていく形で普及していくだろう。

自律的な学習機能

Boltではこの機械学習は、例えば水やりの際の湿度や温度を計測し、必要に応じて水の量を調節する役割を果たすこともあれば、食器洗浄器の普段のパフォーマンスを記録し、平常とは異なる動作をした時や洗浄レベルが低くなったことを感知した際に故障の恐れありということを知らせてくれるようになるのである。

まさに私たちの生活の小さな執事のような存在になりうる可能性を秘めているのだ。

対応ハードウェアも有名どころはきちんと押さえられている。Gogle HomeやAmazon Echo、zapierといったIoTデバイスと互換性があるのはすでにデバイスを買ってしまったという人にとっても買い替えの手間がかからないため安心だ。

IoTデバイスと互換性

クラウドの導入で使い勝手は無限大に広がる

デバイスの統合を試みる場合、統一して情報を管理するためにはクラウドの存在も欠かせない。BOLTはオリジナルのクラウドサービスも連携させることで、コードエディタなどのさらなる拡張性を引き出せるポテンシャルを持っているのだ。

例えばBoltの遠隔セットアップ機能だ。サービスで提供されるプラットフォーム機能を使えば、Wi-Fiモジュール上のピンの配置をリモートコントロールで設定でき、操作したいプロダクトのニーズに応じてBoltのコントロールを自在に操ることが可能になる。これまでの電子機器ではありがちだった、本体を直接いじって設定を変えるといったような煩わしいセッティングも大幅に改善されるようになるだろう。

単にクラウドサービスを組み合わせるだけでなく相性の良いUIも構築することで、より日々の業務を効率よくスムーズにこなすことのできるデザインが意識された形で設計されている点も大きい。クラウドを用いたサービスは今後もより拡充されていく予定で、その使い勝手はより優れたものとなっていくだろう。

サービスもPCだけでなくスマートフォンからも利用することができ、アプリケーションをダウンロードすればすぐに扱うことができる。PCよりも身近なデバイスでリモートコントロールができるようになれば、よりスマートにBOLTを使いこなせるようになるだろう。

リモートコントロール

Boltのクラウドサービスに興味がある方は、こちらの公式サイト(http://cloud.boltiot.com/)を参考にするとより詳細にサービス内容を知ることができる。

開発者目線で開発されたBoltの魅力はオープンAPIであるところにも見られる。Boltを用いて、オリジナルのよりユニークなアプリケーション・サービス開発を行えるように設計されているため、自分のプロジェクトに沿った好きな使い方を選択することができる。

統計データの可視化や通知機能、リモートコントロール機能と、汎用性の高いAPIが提供されているのは魅力的な点である。

IoTデバイスはセキュリティの面で不安視される部分も多いが、Boltを介したIoTはその点も対策済みである。Bolt利用者はあらかじめ管理者側で制限でき、第三者によって操作される仕組みにはなっていないためだ。Boltを介してネットワークを利用することで、より快適かつ安全に過ごせるという安心を享受できるメリットはかけがえのないものとなるだろう。

リモートコントロール機能

Boltは現在Kickstarterで出資者を募集しているが、目標金額を1万ドルに設定しているのにもかかわらずすでに2万ドルもの資金調達に成功している点からも、このプロダクトへの世界の期待が大きなものであるということは想像に難くない。

支援者も2017年11月時点で700人近い数となっており、IoTはますます目の離せない分野であることが強調されるプロジェクトとなっていることを意味づけているといえるだろう。
出典:https://www.kickstarter.com/projects/boltiot/bolt