これ一台で庭の管理を済ませられる
スマートロボット「Garden Space」

Garden Spaceは庭にこだわりを持つ人であれば誰もが欲しいと願っていた機能を備えたツールだ。庭に興味を持ち始めて間もない人や熟練の庭師に関わらず役に立てるニーズを満たしているその理由は、このロボットが24時間365日、そして360度植物を監視できる能力を身につけていることが大きいと言える。

優れた汎用性を持つGarden Space

Garden Spaceの利用方法は至ってシンプルだ。手持ちの給水機とWi-fiをGarden Spaceに接続するだけで準備は完了し、あとは自分のスマートフォンから操作するだけだ。加えてGarden Spaceは太陽光エネルギーで稼働するため、電源を外部から接続するために設置場所に悩まされたり、バッテリー交換のためにいちいち本体をいじる必要もない。そして何より植物を守る存在たるもの、環境にも優しいという側面は見逃せない特徴である。

これ一台で庭の管理を済ませられるスマートロボット「Garden Space」


多くの人々は自産自消という言葉に憧れ、サステイナブルな食生活を構築し、無駄な食品の購入を抑えてみようとトライしてみるものだが、毎日水をあげることの大変さや、野菜を育てるには思った以上に広いスペースを確保しなければならないなど、植物の管理は大変であることを思い知らされてしまう。そういった挫折を生んでしまわないよう開発されたのがGarden Spaceである。

多機能性に富んだGarden Space

Garden Spaceはスマートカメラであり、動物避けであり、スプリンクラーであり、そしてボタニストであるという、庭の管理には欠かせないあらゆる要素を詰め込んだ存在だ。有効管理範囲は一台あたり100平方フィートで、この面積は年間で700ドルぶんの農作物を育てるのに十分な面積だ。Garden Spaceはすべての庭を愛する人たちが上手に庭を管理するためにまず手に入れておきたい一台となるはずだ。

これ一台で庭の管理を済ませられるスマートロボット「Garden Space」


Garden Spaceの視野は広く、範囲内のあらゆるものに目を光らせてくれている。モーションセンサーを伴う360度カメラで、Garden Spaceは常に庭で何が起こっているのかを把握し続けてくれる。そしてGarden Spaceにスマートフォンを通じてあなたが何を育てているのかを予め伝えておけば、植物や土壌の状態、例えば湿度や温度などの情報を常にトラッキングしてくれる機能も備えている。

水やりも庭を管理する人間にとっては負担の多い作業だが、何より大変なのはどの植物がどれくらいの水分を必要としているのかがわかりにくいという問題である。Garden Spaceは今育てている植物をカタログ化しておくことで、いつ水をやり、そして水やりを止めるかというタイミングを熟知してくれている。これは単純に人間の作業時間を短縮させてくれるだけでなく、水やりに関して頭を悩ませる必要がなくなるぶん植物のプレッシャーからも解放され、ストレスを抱える必要がなくなるのだ。

Garden Spaceの害獣よけとしての性能も特徴的だ。備え付けのモーションセンサーと360度カメラが効果を発揮し、もしも範囲内に動く物体を検知すれば即座に普段はスプリンクラーとして使用する放水機能を用いて招かざる客を撃退するよう設定されている。


トマトのような食べられる農作物を育てる時には真夜中にやってくる動物の存在が脅威となるが、Garden Spaceがあれば陽も昇らないうちから農作物を見回らなくとも害獣対策は完璧に行うことが可能になるのだ。

Garden Spaceは多くの人が家庭菜園やガーデニングに興味を持っているものの、初心者には難易度の高い趣味や取り組みであることや、初心者向けのツールがガーデニングというジャンルには存在しないという気づきからはじまったプロジェクトだ。プロジェクトの目的は、Garden Spaceが人々の大規模な植物や農作物を管理できるようになることである。Garden Spaceの存在が、人々のガーデニングのハードルを低減させる助けになることが、開発者たちの願いと言えるだろう。

Garden SpaceはKickstarterで2万5千ドルの出資を募っていたが、すでに目標金額を達成して現在は3万ドルもの資金が集められている。開発チームはオーストラリアのキャンベラに拠点を置いており、発送地域も限定されているとのことだが、オーストラリアのような広い大陸であればGarden Spaceは特にその効果を発揮しやすいと言えるだろう。

土地が広ければ広いほど植物や農作物を育てるのは大変になってくる。日本で一般的に行われているレベルの家庭菜園であれば大型の害獣被害も少ないかもしれないが、それでも地方に住む人々で中規模の農園を営んでいる人にはGarden Spaceのような存在は日々の負担を減らしてくれる重要なパートナーとなることは間違いなさそうだ。

現在は199ドルからの出資でGarden Spaceを一台手に入れることができ、滞りなく開発と生産が進めば2018年の10月より随時発送が開始される予定とのこと。