スマートなIoT計量器「iScale」
サイズが異なるモノを計量可能

モノの重さを計るときは、対象となるものによって計量器を変えるなど対応が必要になる。食べ物とそれ以外は計量器を分けるとなると、異なる種類の計量器を複数持つこともある。

計量器はそれなりの幅を取るので、収納場所に困ることもあるはずだ。今回紹介する「iScale」は、異なるサイズのモノの重さを測れるポータブルなIoT計量器だ。

様々なものを計れる「iScale」

スマートなIoT計量器「iScale」サイズが異なるモノを計量可能


iScale本体は持ち運びに適したポータブルなサイズの計量器だ。様々な種類やサイズのモノを計ることができて、データをアプリに転送するIoT製品としての一面もある。計量器を変えることなくiScaleで種類の異なる1グラムから数十キログラムのモノの重さを計測可能だ。iScale本体は直径6.2cmで高さ2cmとコンパクトなサイズになっている。計測するモノのサイズに合わせてiScaleを複数使用することで、小さいものから大きいものまで計測を可能にしている。

もし料理に利用する調味料など小さいものを計りたいときは、iScaleはひとつで十分だ。iScaleの上に器を置いて調味料を入れて計るだけで良い。さらに重くてiScaleひとつでは支えられない大きさの場合は、2〜4個のiScaleを使って計ることができる。iScaleの上にプレートか入れ物を置けば、バケツいっぱいの水やダンボールに入ったじゃがいもなど、ある程度の大きさのモノを計測できる。

iScaleはもともと、高校生が学校のプロジェクトの一環として開発していたが、iScaleの可能性を感じて製品化することに決めたという。現在はクラウドファンディングサイトKickstarterでプロジェクトを立ち上げて支援を募っている。プロジェクトの締め切りは2017年11月7日で、目標金額は9,000ドル(約97万円)だ。39ドル(約4,227円)の支援でiScale本体が贈られる。複数使用する消費者に向けて支援金によっては複数のiScaleが贈られるプランもある。発送予定は2018年10月とのことだ。

ロードセルセンサーを採用した計量器

スマートなIoT計量器「iScale」サイズが異なるモノを計量可能


iScaleは丈夫で高精密なロードセルセンサーを採用している。ロードセルセンサーは力を検出するセンサーで、力が加わったのを感じ取ると電気信号に変換する。ロードセルから送られた電気信号はコンピュータなど様々な方法で読み取れるので、正確に速くデータを取得することに役立つ。iScaleはロードセルのこの特性を利用して、スマートフォンのアプリで計ったモノの重さと残り残量などを確認できるようになっている。

計りたいモノの大きさによって複数のiScaleを所持することになると思うが、Bluetoothを通して複数のiScaleを管理できる。iScaleを自宅に置いていて、Bluetoothが届かない外出先から管理したい場合はインターネットを使用する方法がある。iScaleを所持している自宅のパソコンをサーバーにつなぎ、iScaleとパソコンをBluetoothでつなぐ。WiFiを通してスマートフォンに接続すれば、外出先でiScaleのデータを管理することも可能だ。複数あるうちのどのiScaleに接続したか分からなくなった場合も心配ない。スマートフォンでiScaleを再スキャンして、使用したいiScaleを認識しなおせば良いだけだ。

スマートなIoT計量器「iScale」サイズが異なるモノを計量可能


iScale一番の目玉となるのが異なるサイズや種類のモノを計れる点だ。カップ一杯の水の重さが知りたいときは直接カップをiScaleに置くことで重さを計測できる。また複数のiScaleを使用することで大きなモノを計測できるところが一番の注目ポイントだ。iScaleを画像のように正方形を作るように4点に置き、その上にプレートを重ねる。こうすることで食べ物やモノだけでなく人間や動物の体重も計ることができる。体重計としての役割を果たすことができる珍しい計量器だ。

リアルタイムで重さのデータを取得できるアプリ

スマートなIoT計量器「iScale」サイズが異なるモノを計量可能


iScaleはアプリからリアルタイムで重さの変動データを受け取ることができる。たとえば晩御飯の材料にじゃがいもが必要だが、冷蔵庫にどれくらいのじゃがいもが残っていたか、もしくはまったく残っていないのか記憶が曖昧だったとする。そのときは職場からアプリを確認して、じゃがいもの重さを調べればどれくらいじゃがいもが残っているか確認可能だ。じゃがいもを保管している容器の下にiScaleを置いておけばリアルタイムで重さの変動を可視化することに役立つ。もし家族の1人が知らないうちにじゃがいもを使用していたとしても、アプリから残量を確認できるので「あったと思っていたのに足りない」という事態を回避できる。

リアルタイムで重さの変動を監視できるのは iScaleの上に置いてあるものだ。通常、計量器の上にモノを置いたままにしているとキッチンや部屋の内装に合わないということが多いが、iScaleはスタイリッシュなデザインを採用しているため部屋の内装に合いやすい。直径6.2cmのコンパクトな円形のデザインで、上にタンブラーを置けば計量器があると分かりにくくなるほどフィットする。デザイン性が高くコンパクトなため常に計測したいモノの下に置いていても違和感がなく、リアルタイムなデータの取得に役立っている。

コンパクトだが数台使用することで様々なモノの計測に対応するiScale。今までになかった計測器として生活を豊かにしてくれそうだ。