透明な画面の「HUDWAY Cast」
視界を邪魔せずカーナビを表示
カーナビやスマホを確認するときに、数秒ほど前方から視線を逸らすことが必要になる。そのため確認するタイミングは信号の停止時になるなど、常にじっくり道を確認するということはあまりない。しかし曲がるところが多い道であれば、目的地への正しい道を間違える可能性が高い。何よりも運転中に長い時間目をそらしてしまうと、事故につながる危険性がある。カーナビをじっくり見ることができないという状況は、運転中にヤキモキする瞬間が多いのではないだろうか。そこで今回は「HUDWAY Cast」を紹介したい。透明なスクリーンにカーナビを表示するため、運転の際に視界を邪魔することがない製品だ。
視界の邪魔にならない車用スクリーン「HUDWAY Cast」
「HUDWAY Cast」は、アプリに接続してカーナビアプリを表示する透明なスクリーンだ。運転中にカーナビを使用して問題になるのは、取り付け位置によって視界の邪魔になる場合や、前方から視線を逸らして画面を確認しなければならない場合があるということ。今までは入り組んだ道でカーナビの確認がおろそかになったり事故を引き起こす危険があったりということが問題だった。HUDWAY Castはスクリーンが透明で運転手の視野内に取り付け可能なHUD(ヘッドアップディスプレイ)なので、カーナビを確認しながら運転するのに役立つ。またスマートフォンやタブレットに専用のアプリをダウンロードすることで、スクリーンに映し出される機能を操作するコントローラーとして使用できる。アプリはiOSとAndroidのデバイス向けに提供されていて、カーナビの利用の他に電話の応答やメールの返信、音楽をかけることもできるという。
HUDWAY Castは2017年9月29日まで、Kickstarterでプロジェクトを立ち上げて出資を募っている。目標金額は100,000ドル(約1,000万円)だが、2017年9月6日時点で目標を上回る300,000ドル(約3,000万円)以上の支援を集めている。HUDWAY Castの希望小売価格は250ドル(約2.7万円)とのことだが、Kickstarterで早く支援すると179ドル(約1.9万円)で本体が贈られるという。
透明で視界を遮らないスクリーン
HUDWAY Castは透明なスクリーンにアプリの画面を投影する。スクリーン部分は16.2 x 9.2 cmで、iPhone7プラスよりも少し大きいデザインだ。スクリーンは明るい天候と薄暗い天候を自動で検出して、天候に合わせてスクリーンを見やすく調節する。またスクリーンの明るさはスマートフォンやタブレットのスペックに左右されないとのことだ。スクリーンの取り付け方法はDash Mountの上にHUDWAY Castをセットして、シガーソケットにケーブルを差し込むだけ。あとはアプリと連携することでスクリーンを操作可能だ。またプロジェクト終了後にはOBD-IIポートに対応したケーブルも開発予定で、他に選択可能なケーブルを増やすことが言及されている。
コントロールパネルとして使用できるアプリ
HUDWAY Castに欠かせないのが専用のアプリだ。スクリーンにスマートフォンやタブレットの画面を投影することでHUDWAY Castは機能するが、アプリがダッシュボードやコントロールパネルといった重要な役割を果たす。まず操作に必要なスマートフォンは付属のMagneti phone mountというマグネット式のスマートフォンホルダーで車に取り付けることができる。KickstarterのプロジェクトサイトではiPadを取り付けていることが確認できるので、タブレットの重さを耐えられるほどの耐久性があることが分かる。スマートフォンに専用のアプリをダウンロードして、横向きにしたら準備は万端だ。「カーナビ」「温度」「音楽」「メール」「電話」といった項目をいつでも操作できる。
HUDWAY Castのアプリに専用のカーナビ機能があるが、設定からWazeやGoogleマップといった地図アプリを使用することも可能。使い慣れている地図アプリを使いたい場合は選択肢が用意されているという柔軟性が高いところもある。また電話がかかってくるとアプリの画面で電話に出るか出ないかの選択肢が表示される。スワイプすることで電話に応答でき、電話に出るとハンズフリーで会話可能だ。電話画面が表示されるのはスマホの画面でスクリーンにはカーナビが表示されるので、運転の邪魔にならない点は利便性が高い。
またメッセージの送受信に関してもスマホの画面に集中することなくやりとりができる方法を提供している。HUDWAY Castのアプリを使用すると、受信メッセージの読み上げとボイスメッセージによる返信が可能だ。返信はあらかじめ用意されたクイックメッセージを使用することも可能で、緊急時のやりとりに対応している。現在の位置と到着予定時刻を送信することも可能なので、数人で待ち合わせをしている際のやりとりにとても役立つ機能だ。
またスマホやタブレットのライブラリに入っている音楽を流す機能もついているためドライブ中も寂しくない。カーナビ機能だけでなく、全体的にドライブ中に使える機能が備わった製品だ。