スマートデバイスとカメラを連携する
「LukiLink」高画質撮影が可能に

YouTubeへの動画投稿やInstagramへの写真投稿。企業が戦略的に宣伝する目的だけでなく、一般ユーザーがブランディングや交流目的でソーシャルメディアにコンテンツを投稿することが多くなった。


インターネット上で情報を発信することで報酬を得るインフルエンサーも増えて、良質なコンテンツの投稿はさまざまな人の生業になっている。ソーシャルメディアに投稿するコンテンツ撮影で多くの人に使用されているのがスマートフォンだ。その場で手軽に撮影して投稿できるアイテムは現代に欠かせない。しかし多くの人に利用される中で画質の問題がある。アウトカメラは画質の高い製品が増えている一方で、インカメラは粗が目立ってしまう。ソーシャルメディアに欠かせないセルフィーやライブストリーミングなどはインカメラを利用するため、良質なコンテンツを投稿すべきプロフェッショナルにとっては大きな課題だ。今回紹介する「LukiLink」は、スマートフォンの撮影環境を大きく変える。カメラを連携して、スマートフォンで高画質なコンテンツを生成できる製品だ。

カメラとスマホを連携する「LukiLink」

スマートデバイスとカメラを連携する「LukiLink」


LukiLinkはカメラとスマホやタブレットの接続を仲介するハブのようなデバイスだ。LukiLinkにはHDMIポートとUSBポートが搭載されている。HDMIでカメラ、USBでスマートデバイスと接続することで、デジカメ並みの映像をスマートデバイスで撮影や編集が可能だ。LukiLinkを連携したままソーシャルメディアにアクセスして、写真撮影や動画の録画、ライブストリーミングができる。スマートフォンで鮮明かつコントラストがはっきりした写真を撮れるようにする新しいデバイスだ。反応速度は使用するスマートフォンやタブレットによるが、通常200msから300msの間になるとのことだ。

LukiLinkは現在、クラウドファンディングサイトKickdtarterで出資を募っている。目標金額は90,000ユーロ(約1,173万円)で、プロジェクトの締め切りは2017年9月17日だ。89ユーロ(約1.1万円)の支援でLukiLink本体を手に入れることができる。希望小売価格は129ユーロ(約1.7万円)なので、40ユーロお得に購入できるということだ。

LukiLinkで出来ること

LukiLinkでデジカメとスマホを連携して応用できることは、写真撮影と動画撮影の他にもいくつかある。まず紹介したいのは「モニター」として使う方法。デジカメを三脚に立てて自身を写した動画撮影をしているときに、手元に撮影中の様子を写すモニターがあると便利だ。現在どのように自分が写っていて、ちゃんとカメラ内に収まっているかを1人で確認するのは難しいもの。かといって市販のモニターは分厚く持ち運びに不便なものが多い。利便性を高めるために購入するものに、予算を割くのも即決できないのではないだろうか。LukiLinkでデジカメとスマートフォンかタブレットをつなげれば、スマート機器がモニターに早変わりする。薄くて軽量、かつ鮮明なスクリーンは他のモニターに劣らないだろう。

スマートデバイスとカメラを連携する「LukiLink」

また最近は自撮り人気で、自撮りの際に自身の顔が確認できるようにモニターが動くデジカメが販売されている。しかしこのようなセルフィー機能は、一眼レフなどプロ用のカメラに通常は備わっていない。LukiLinkをモニターに応用することで、連携したカメラでこのセルフィー機能を再現できる。カメラで自撮りをしながらスマホの画面をチェックすればベストショットを撮影可能だ。

スマートデバイスとカメラを連携する「LukiLink」


LukiLinkはデジタル機器とカメラの連携で、動画撮影と編集にストレスがない点も特徴だ。デジカメで撮影した動画をパソコンで編集しようと考えた場合、デジカメとパソコンをつなぐ作業や転送にかかる時間と、編集までに要するステップが多くなる。LukiLinkならデジカメとデジタル機器をつないでいることで、データの転送から編集まで時間がかからない。スマホやタブレットにダウンロードしたLukiLinkのアプリから、すぐに動画撮影を開始できる。デジカメで撮影した動画をすぐにタブレットで開き、いつも使用しているアプリで動画編集が可能。そのままYouTubeへアップロードしたり、ソーシャルメディアで共有したりといった作業が実現できる。もしパソコンで編集したい場合は、タブレットにインストールしたDropBoxなどのファイル共有アプリで、パソコンとファイルの共有をすればいい。WiFiがあれば余分なコードが必要ない。

またLukiLinkがライブストリーミングに大きな影響を与える可能性も見逃せない。YouTubeやソーシャルメディアの台頭で動画投稿といったコンテンツで収益化できるモデルが多くなった。リアルタイムで視聴者とつながることができるライブストリーミングも、今や多くのインフルエンサーが取り入れているコンテンツだ。しかし通常の動画と異なりライブストリーミングは、WiFiにつながりすぐに配信できる環境が必要となる。こういった条件もあり、ライブストリーミングのお供にほとんどスマートフォンが選ばれている。しかしスマホの画質、中でもインカメラの画質は良いものだとは言えないものが多い。LukiLinkを使えばデジカメ並みの画質でスマートフォンからライブ配信が可能だ。LukiLinkは応用次第で多くの場面で活用できるデバイスとなる。