スマート太陽光発電「Jenni」
軽量なソーラーパネルでアパートに最適

世界的にエコの意識が向上する中で、個人から太陽光発電のような再生可能エネルギーを利用する考え方も確立してきた。しかしいくらエコな取り組みをしてコミュニティに貢献したいと考えても、自身の家を所有していないと太陽光発電を取り入れることは難しい。今回紹介する「Jenni」は、省スペースで利用できスマートな太陽光発電セット。インテリジェントな機能が備えて、アパートでも使える太陽光発電セットとなっている。

スマート太陽光発電「Jenni」

Jenniは密集地域やアパートなど賃貸に住む人でも、太陽光発電を利用できるようにする製品だ。アパートに住んでいると、大がかりなソーラーパネルの取り付けや測定は難しい。ここでJenniの出番だ。Jenniは2つのソーラーパネルがそろった太陽光発電セット。太陽光発電に必須のソーラーパネルはパソコンサイズほどのコンパクトなデザインだ。セットに入っている補助ソーラーパネルは吸引パッドを使って窓に貼り付けて使用できるので、アパートでもスペースを気にせず利用できる。ソーラーパネルから貯蔵した電力はワイヤレスとUSBによる電力の供給に対応している。

Jenniは現在、クラウドファンディングサイトIndiegogoでプロジェクトを立ち上げて出資を募っている。目標金額は100,000ドル（約1,100万円）で、プロジェクトの締め切りは2017年10月3日を予定している。希望小売価格は349ドル（約3.8万円）だが、プロジェクトで229ドル（約2.5万円）支援すると本体を受け取ることが可能。プロジェクトが成功すれば2018年5月に製品を発送予定だ。世界中に発送予定だが、支援金額に配送料は含まれておらず日本への配送料は別途50ドル（約5,500円）かかる。

2つのソーラーパネルの仕様

Jenniは2つのソーラーパネルがあり、この2つを使うことで効率的に給電できる。まず給電機能がついているメインのソーラーパネルは据え置き式でポータブルDVDのようなデバイスだ。表面には2つのUSBポートとワイヤレス給電パッドがついている。USBとワイヤレス給電に対応しているスマートデバイスなら、Jenniを使って給電可能だ。採用されているワイヤレス給電パッドはQi Wirelessで、スマートフォンなど15W以下の低電力向けデバイスのみに対応している。購入予定者は利用したいデバイスがQi Wirelessに対応しているか、あらかじめ確認しておいた方がよいだろう。

もう1つのパネルは吸盤がついた補助用のソーラーパネルになる。吸盤の付くところなら取り付けることができるので、パネルを窓に向けて設置すると効率よく太陽光を貯蓄可能だ。裏面はコルクボードやホワイトボードにカスタマイズ可能で、スペースを無駄にしないという工夫がされている。JenniのセットにはLightningかMicroUSBに変換できるドックもついてくるので、供給機能を拡張可能だ。USBポートにドックを取り付ければ、iPhoneなどを直接充電可能。スマートデバイス所有者にとってヘビーユーズできるデバイスになりそうだ。

Jenniのインテリジェントな仕組み

Jenniは日が昇っている間に電力を貯蓄する。電力をためている間でも、もちろんスマートフォンやノートパソコンを差し込んで電力を使うことが可能だ。またJenniにはインテリジェントな頭脳が組み込まれている。ユーザーの電力利用パターンや天気から、その日の電力供給需要を予測。常にユーザーが電力を使えるように調整して最適な充電環境を整える。Jenniは使う人に合わせてパーソナライズした環境を整える新しい太陽光発電デバイスだ。

アプリで利便性UP

Jenniの特徴の1つは専用のアプリが提供されていること。Jenniを自宅のWiFiにつないでおくことで、外出中もアプリをとおしてJenniの様子を観察できる。アプリを起動すると電力の供給状況や貯蓄状況、地域ごとの全体的な発電状況などさまざまなステータスが閲覧可能だ。万が一自宅が停電になったら、通知で知らせてくれるという機能も備わっている。Jenniが太陽光とのコネクションが悪くなったときも知らせてくれるので、すぐに対応できるのも利点だ。アプリでは他にも、節約できた料金を数値やフル充電までの時間、日にちや時間ごとの発電状況など多くのステータスをユーザーに提供する。

Jenniのアプリには高まるエコへの意識に合わせて、世界中でどれだけユーザーがエコへ貢献しているか可視化する機能がついている。世界中の地域でJenniがどれだけ電力を供給しているか数値で示すことで、ユーザーのエコへの意識を高めることに貢献する。電気代の節約とエコへの意識改革をもたらすデバイスになるだろう。