IoTを一括管理する「RoomMe」で
快適なスマートホームライフを
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家電の自動化を図るスマートホームは、テクノロジーの普及で機能面は充実してきたが課題も残っている状況だ。たとえば室内に誰かが入ると自動で照明のオンオフがされるとする。しかし認識するのは人間だけではないため、寝室で眠っているときに飼い犬が入ってくると照明がつくというアクシデントも考えられる。しかしRoomMeを使えば入室した人をそれぞれ認識して、その人が設定したデータでIoTデバイスを起動できる。つまり同じ家にいながら、家族の好みに合わせてそれぞれ異なる方法でIoTデバイスを利用できるのだ。
☆IoTデバイスを一括管理する「RoomMe」
RoomMeは室内の家電を一括管理して動作をコントロールするIoT製品管理デバイス。RoomMeが作動する仕組みはRoomMe用のセンサーとアプリにある。RoomMeの機能を利用するときは、まず制御したいIoTデバイスがある部屋の入り口にRoomMe用のセンサーを取り付ける。次に利用者はスマートフォンかタブレットにRoomMeアプリをインストール。アプリにIoTデバイスをどのように動かすか設定してデータを保存する。室内にアプリをインストールしたモバイル機器を持った人が入ると、センサーがアプリを感知して設定したデータどおりにIoTデバイスを作動させるという仕組みだ。
RoomMeアプリが利用できるのは、現在のところBluetooth 4.0のPeripheralモードをサポートしているスマートフォンかタブレット。アルカリの単1形電池で動くものの、製品についてこないという。購入する場合はあらかじめ電池を用意する必要がある。また室内に人が入ってきたことを認識するRoomMeセンサーは、Iotデバイスを利用するすべての部屋に必要だ。各部屋に1つずつ設置する必要があるので、利用する分だけ購入しよう。
RoomMeセンサーは使用する部屋の入り口付近の天井に取り付ける。サイズが15.2cm、高さ4.5cm、TI CC2640 Bluetooth Low Energyを採用、電池の持ちは通常使用で2年半~3年ほどだ。
多彩なパーソナライズシステム
RoomMeはアプリに保存した設定を基にIoTデバイスをコントロールする。この機能は「時間帯」や「人」ごとに設定できるパーソナライズシステムが特徴だ。
RoomMeの活用を考えたときに気になるのは、「室内に複数の人がいるとどうなるのか」ということ。スマートフォンにアプリをダウンロードすれば、同じ家で複数の人がRoomMeの機能を体験できる。父親がRoomMeセンサーのある部屋に入室すれば父親が設定したとおりにIoTデバイスが動き、子供が入室すれば子供の設定したとおりにIoTデバイスが動く。しかし父親と子供が同時に同じ部屋に入った場合はどうだろうか。RoomMeには「優先レベル」が設定できるので、部屋ごとに優先される利用者の設定を変えることが可能。父親の優先レベルが高い部屋に子供たちが入ってきても、設定を変えられることなくIoTデバイスを使用できる。
もう1つのパーソナライズシステムは時間帯による設定だ。RoomMeは同じ場所でも時間帯によって設定を変更できる。たとえば朝にキッチンへ入ったときの設定は「照明を付けて、コーヒーを入れて、室内温度を調整して、テレビをつけてミュートにする」だとする。しかし夜にキッチンへ入ったときは「照明は暗めにセットして、ドアをロックして、ジャズミュージックをかける」というように異なる設定が可能だ。人の行動は時間帯によって異なるので、習慣に合わせてIoTデバイスを楽しめる。IoTデバイスの活用を拡大する役割を担うのもRoomMeの注目ポイントだ。
安全性に自信
RoomMeの特徴として挙げられているのが「安全性が高い」ところだ。通常スマートホームはインターネットにつないでクラウドでデータ管理をすることが多いが、RoomMeはクラウドを使った管理を必要としない。RoomMeセンサーとスマートフォンやタブレットをローカルに接続できるのが強みだ。クラウドでバックアップをとることもないので、万が一のデータ流出を危惧している人は特に安心して使用できる設計になっている。
RoomMeは現在、INDIEGOGOでクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げている。目標金額は30,000ドル(約330万円)。2017年7月25日時点で、すでに目標の約25%を集めている。プロジェクトの締め切りは2017年9月末頃を予定。RoomMeセンサーキットが受け取れるのは139ドル(約1万5千円)の支援からだ。希望小売価格は249ドル(約2万7千円)なので、早く支援できた人は約44%の割引価格で製品を受け取ることが可能。世界中への発送に対応している。