「FACTGRAPHS」でオンラインデータを埋め込み可能に

ソーシャルメディアやブログ、掲示板、自社運営サイトと、自身の活動するプラットフォームを所有して誰もが発信できる時代になった。ちょっとした見解を述べるだけの1行コメントやデータを用いて詳細に分析されたブログ記事まで発信されるコンテンツは様々だ。

「FACTGRAPHS」でオンラインデータを埋め込み可能に
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意見を述べるだけなら複雑な情報は必要ない。しかし発信する情報を読者に理解してもいたい、納得してもらいたいと考えているなら、正確で信頼できる情報が必要となる。そういった正確で信頼できる情報の1つに該当するのが「データの提供」だ。

現在はほとんどの情報やデータがオンラインで取得できる。様々なデータが提供されている中、そのデータをダイレクトに自社運営ブログなどへ埋め込む環境は整っていなかった。こういった問題を解消しようと開発されたのが、埋め込み式のデータウィジェット「FACTGRAPHS」だ。


埋め込み式のデータウィジェット「FACTGRAPHS」

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FACTGRAPHSはWeb上で提供されているデータをブログ記事やニュース記事、論文などで簡単に埋め込めるようにするデータウィジェット。特に正確な情報発信が求められる独立したメディアやブロガー、研究者、教育関係者、非営利団体などが有効活用できるのではないだろうか。様々な目的を持った幅広い利用者を想定して設計されている。

FACTGRAPHSは取得したデータをインタラクティブなグラフで表示する機能を持つ。比較対象は分かりやすいように色分けし、グラフにカーソルを乗せると各数値が表示される。マウスオーバーなどのアクションを起こすと詳細な数値を閲覧できるようにすることで、1度に表示される情報を制限。まずは美しいグラフで読者の興味を引き、それから詳細な情報の提供を可能にしている。

FACTGRAPHSの大きな特徴は、オンライン上のデータを簡単に埋め込むことができるところ。YouTubeやVimeo videosといった動画配信サイトでは、簡単に動画をブログ記事へ埋め込むことを可能にしていた。動画配信サイトのように手軽な埋め込み機能を実現したのがFACTGRAPHSだ。FACTGRAPHSのWebサイトからデータの埋め込みタグをコピーして、データのグラフを表示したいWebサイトへペースト。2ステップで簡単に信頼性の高いデータグラフを自社サイトに表示できる。

ちなみにFACTGRAPHSで利用できるデータは「検証可能なデータ」のみとなっている。例えばEPAはClimate Change Indicators(気候変動指標)で、シカゴやサンフランシスコといった市の気候変動データをオンライン上で保存し、温度の変化や温室効果ガスの濃度などのデータを提供している。
参照:EPA「Climate Change Indicators」:https://www.epa.gov/climate-indicators

このサイトのデータはFACTGRAPHSで利用できるデータの1つ。FACTGRAPHSで利用できるデータは信頼できる出版元から公開されていて、検証可能であることが条件だ。FACTGRAPHSのWebサイトのFAQでは個人的なデータも使用できると明言されているが、やはり検証可能であることが第一条件となっている。
参照:FACTGRAPHS「FAQ- How about my own data?-」:http://factgraphs.com/faq.php


FACTGRAPHSの開発者は小児科医

FACTGRAPHSの開発者は、小児科の集中治療医学を専門として研究するJoseph DiCarlo氏。子供の臓器不全を解決するため、常に膨大なデータと向き合っているという。データを理解しながら取り扱う医師にとってデータは身近なものだが、実の子供を心配しながら医師の話を聞く両親にとって、突然膨大なデータの話をされても複雑で分からないもの。そういった両親にデータを理解してもらうことがDiCarlo氏は得意だったという。同様にDiCarlo氏が持つスキルは、データに慣れていない若い医師のトレーニングにも役立った。

データに慣れ親しんでいない人でもインタラクティブなグラフを使って分かりやすく説明する。この考え方がFACTGRAPHSのコンセプト。そしてデータを使って多くの人に情報を伝えたいと考えている人に、簡単に様々なプラットフォームでデータを埋め込むだけで情報を伝えられるシステムを実現した。


FACTGRAPHSの使い方


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(画像出典:FACTGRAPHS:http://factgraphs.com/

FACTGRAPHSの使い方はとても簡単です。まずはFACTGRAPHSのWebサイト(http://factgraphs.com/)にアクセスする。メニューからキーワード検索かタグ検索が選択できるので、使用したいデータを検索して選択。Webサイトなどに表示したいデータが見つかったら、クリックしてグラフが表示されるページに移動する。現在のサイトデザインでは右上にある「i」マークをクリックすると、埋め込みタグが表示される。この埋め込みタグを表示したいページに挿入しよう。
参照:FACTGRAPHS:http://factgraphs.com/

表示されるグラフには、データのソースとデータベースがダイレクトに表示される。どこのデータを参照したか個別に表記する必要がないため、情報を発信する側にとっていくつかの作業が省略されるありがたい機能だ。開発側はブログやニュースサイトなどでの使用を想定した発言をしているため、多くのデータを表示する機会が多いならかなり活用できそうだ。


まとめ

現在FACTGRAPHSはKickstarterで支援金を募ってプロジェクト強化に乗り出している。すでにWebサイトが公開されていてデータも公開されているが、データベースの強化や安定したサービスの提供には資金が必要だ。
今後さらに信頼性の高い情報発信が重要になるのでこのサービスが提供され続けるために、気になる方は支援に参加してみてはいかがだろうか。

FACTGRAPHS

カテゴリー: Next-genTech   

日向 ゆま

日向 ゆまAuthor

フリーランスの翻訳者兼ライターとして活動。専門はIT・マーケティング、ゲーム翻訳も担当。主にソーシャルメディアマーケティングに関する記事執筆と翻訳に携わる。また過去にVRの最新ニュース翻訳も担当。特にVR・AR・MRに興味あり。

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