地域公共交通をスマートな運転者モニタリングシステムで安全に

ドライバー不足や高齢化が進む。日本のバス業界では近頃限られた人員にて安全運行を維持・高度化していくことが大きな課題だ。特に路線バスは、長時間運転や単独乗務が多く、ドライバー自身が体調や集中力の低下に気付き難いといった特性がある。

そのため、運転中の様子を客観的に把握し、ヒューマンエラーの未然防止につなげる仕組みへの期待が高まっているという。マクニカは、千曲バスが新たに導入し、長野県上田市などがその導入を支援したEVバスにおいて、地域公共交通における安全性向上と脱炭素化推進の両立を目的に、AI搭載ドライバーモニタリングシステム「Smart Eye AIS」(スウェーデンSmart Eye社製)の実証実験を行う。

9日より運行する環境配慮型EVバスの車内に設置した同システムは、ドライバーの顔向きや視線、まばたきの状態などをAIで解析し、居眠りや脇見、漫然運転などのリスク行動を高精度に検知する。車内カメラ、コンピュータビジョン(画像認識・処理技術)、人工知能を備えていて、ドライバーの状態を常時観察し、運転操作への影響を抑えつつ安全運行を支援できる。

AI活用系ドライバーモニタリング技術の中でも、これは実車環境における検知精度や信頼性の高さから、安全性が強く求められる用途に適したソリューションとして評価されている。このような最先端ソリューションを社会実装することで、商用車・物流・公共交通の安全性を向上させ、同システムを中心としたエコシステムも構築していく――。

「Smart Eye AIS」により、日常の運行環境における「ドライバーの眠気・注意散漫・脇見等の状態検知」「危険兆候発生時のリアルタイムアラート通知」の有効性を検証して、事故リスクの未然防止を図るとともに、データに基づく効率的な安全教育体制の構築を目指すという。同社は、地域公共交通における安全性向上に貢献していく構えだ。