診断群分類(DPC)電子データを生かして医療機関の経営課題解決へ

高齢化が進展している。医療費の増大が叫ばれている。日本ではいま医療従事者の不足や医療機関の経営難が課題となっている。そこで医療データを活用することによる各種課題の解決――診断精度の向上、業務効率化、新たな治療法の開発、地域医療連携の強化が期待されているという。

富士通JapanJMDCは、医療の高度化と持続可能な医療体制の構築に貢献するため今年1月5日より協業している。匿名加工した医療データの利活用ノウハウを保有する後者と、医療機関における電子カルテ市場で国内トップシェアを誇る前者の顧客基盤を活用することで、関連団体や企業の医療データの利活用を加速しつつ、医療機関においてデータに基づく経営の意思決定を支援する。

前者は、匿名加工した診断群分類(DPC。参考:厚労省PDF)データの提供を承諾する医療機関に、経営・診療データの可視化と分析が可能なDashboard 360――富士通Smart Hospitalオファリングであり、急性期病院の患者フローを最適化し経営課題解決をサポートするサービス群のひとつ――を無償提供する。

後者は、セキュアな環境でDPCデータを匿名加工し、製薬企業や官公庁、大学の研究などに提供。自社集積した約2,000万人のデータ等とあわせ、発症前の検査値異常、入院治療、退院後の予後までを含むペイシェントジャーニーの全貌を見える化し、潜在患者のスクリーニングによる疾患の早期発見、リスク因子の特定による重症化予防、長期的な治療効果や医薬品安全性の精緻な評価を可能にし、医療の質と効率の向上に寄与する。

今後両社は、医療分野のナレッジやAI等のテクノロジー、保険者データに基づく各種予測モデルや国内最大級のPHRサービス「Pep Up」を通じて培ったノウハウを掛け合わせて、データ利活用の対象を、適切な取り扱いのもとDPCデータから電子カルテデータ全般に拡大していく考えだ。