日本においては今、人手不足が社会課題となっている。流通・小売業では、それらの社会課題を背景に、店舗運営の自動化・省人化に向けてデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が急がれているという。
東芝テックは今月5日、先端技術を活用したスマートストアソリューションの主要製品ラインナップが揃ったとして、4種の仕組みの提供を本格的に開始した。今回のソリューションは複数の小売企業やパートナー企業との協業、ならびに同社が運営する次世代スマートストア「NEXMART 01 GO」での実証実験を通じて開発された。
店舗の利便性向上と業務効率化の両立を目標にしている。同ラインナップは、①フルセルフレジ不正検知システム、②支払い漏れ検知システム、③セルフレジ空きレジ案内システム、④リモートアテンダントシステムからなる。今年6月より複数店舗でその効果が確認されている、①では、画像認識AIがPOSシステムの状況とカメラ映像を解析し、セルフレジ利用時のスキャン漏れをリアルタイム検知・報知することで、ロス削減を支援する。
②は上記AIによる"POSシステム状況+映像"解析を行い、支払い漏れがあった場合はセルフアテンダントへ通知。③は同AI解析によってセルフレジの空き状況を把握し、レジ待ち消費者へ空きレジを自動案内――1週間40人時の案内業務削減を可能とする。④は「年齢制限解除機能」を搭載し、オペレーター1名で最大100台程度のセルフレジに対応可とする。円滑な顧客体験(CX)の提供と、店舗の業務効率化の両立を実現するという。
同社は「ともにつくる、つぎをつくる。」を経営理念に掲げ、顧客やパートナー企業との共創を通じて、人手不足や業務効率化などの社会課題に対応したソリューションの開発に取り組んでいく。これからも、多様な現場のニーズに対応した製品ラインナップの拡充とCXの向上をめざしていく構えだ。