金融サービスDX、アプリ統合基盤でまずは依頼伝票の電子化から

少子高齢化や人口減少、産業の縮小など、地域社会が直面する課題は多岐にわたる。そこで金融機関は、資金提供に加え、経営改善や事業再生などへの寄与が求められ、地域の持続的成長に向けて、自治体・企業と連携し、新たな事業創生を支援する役割も期待されている――

それらを実現するためには、自治体や企業との情報連携を可能とするクラウドの活用が重要と考えているが、セキュリティの確保や対応スピードが必要であるクラウド環境の構築は、各地域金融機関が単独で行うには大きな負担だという。

日立ソリューションズ西日本は、地域金融機関と取引先を繋いだコミュニティネットワークを形成するため、金融業務関連サービスを安全かつ柔軟に利用できるマルチクラウドプラットフォーム「金融アプリ統合サービス基盤」を構築し提供する。同プラットフォームは、高度なセキュリティを確保しつつ、各種サービスとの柔軟な連携に対応する。ローコード開発により、短期間かつ低コストでの開発を達成する。

共通の認証基盤を備え、地域金融機関と企業を繋ぐネットワークの構築が可能で、専用線接続・インターネット接続が選択できる「セキュリティの確保」、べアメタル+パブリックのクラウド基盤に構築した各マイクロサービス間でAPI連携ができる「柔軟な連携と拡張性のあるサービス提供」、クラウドの運用および提供アプリケーション開発を同社が担当し、地域金融機関や企業で「開発・運用負担の軽減」といった特長を有する。

「金融アプリ統合サービス基盤」の第一弾として今回、「依頼伝票電子化サービス」の提供を開始し、今後も安価かつ安全なクラウドサービスを順次提供し、地域における金融サービスのDXを支援していくという。同社は、上記提供サービスについて、今月9日・10日に東京国際フォーラムで開催されるFIT2025金融国際情報技術展(日本金融通信社主催)においてその概要を紹介する。