法人向け生成AI基盤にエージェント機能やノーコード開発環境を追加

近ごろ「自律的に業務を遂行するAIエージェント」が注目されている。技術革新著しい――とはいえ従来のAIは、予定タスクを部分的に代行するだけであり、仕事及びビジネスを変革一新していく組織の現場は、AIについて、より高度で多様な業務への対応や、生産性向上への寄与を強く求めている。

注目技術の中でも、AIエージェントが自ら目標を設定し、AI同士が協力・競争・交渉しながら複雑なタスクを効率的に実行する「マルチエージェント」型の仕組みは、ビジネスのあり方を根本的に変革する可能性を持っているという。TISは、澪標と、生成AIの業務活用を支援する「生成AIプラットフォーム」にAIエージェント機能やノーコード開発環境の追加など、大幅なバージョンアップを行い7月に提供開始した。

AIエージェント機能では、生成AIが新規事業企画作成、Excel自動抽出・自動転記、ドキュメントレビューの対応など、業務タスクを自律的に遂行できるようあらかじアプリケーションを装備。また、ノーコード開発環境により、ユーザー自身が専門的なプログラミング知識を持たなくても、複数のAIエージェントを連携させて、業務効率化を実現するアプリケーションを作成できる。

エンタープライズ利用に適したOpenID Connect認証やグループ単位のアクセス制御、ログ分析機能などを搭載し、高いセキュリティと運用管理機能を両立している――「IT導入補助金2025」対象であり――SaaS型と個別開発型を選べる同基盤について、生成AI、AIエージェント導入・利活用に不安がある企業への伴走支援オプションも用意しているという。

同社は、今後も標準搭載のAIエージェント業務アプリの追加を行い、複雑な業務フローにも対応できるよう機能強化を進める。企業のアプリケーション構築支援も強化することで、より汎用的なマルチAIエージェントデザインの提供を目指す考えだ。