
事務系の定型業務をソフトウェアロボットにて自動化(RPA)する流れがある。日本企業におけるRPAは、構築に専門知識が必要なことや、想定以上に修正・変更管理の手間が掛かるといったことから、人材不足やメンテナンス不全などの課題が生じているという。
Exa Enterprise AIは4日、RPAの構築・運用が容易にできる「exaBase だれでも自動化」サービスβ版の利用受付を開始した。自律型AIエージェントの活用により、自然言語でのメンテナンスが可能となる。同サービスによって、顧客がセキュリティを保ちつつRPAの運用負荷を軽減し、現場からの多彩な自動化アイデアの実現や、より付加価値の高い業務への注力ができるようになることを目指していく。
同社では、営業担当者の架電後の文字起こし、議事録作成(exaBase 生成AIを使用)、顧客管理ツール(Salesforceを使用)への転記を自動化し、商談1件あたりの作業時間を2分にして、ピーク時の業務を月に140時間削減することに成功した。入力ミスや情報の漏れ、複数ツール・画面の往復オペレーションの煩雑さ解消にも繋がったという。
①見せるだけで構築、②伝えるだけで変更、③承認だけでエラー修正、④セキュリティ面でも安心といった特長を備えた同サービスを使い、名古屋鉄道では、IT部門が社内から受けた申請の内容チェックと担当者への通知を行うフローを自動化する検証を始めた(紹介動画:YouTube)。今回、自然言語で簡単に業務の自動化の構築・変更ができるかに着目していて、RPAの代替手段となり得るかを目的としている。
IT部門に届いた作業依頼書のファイルを開きダウンロードするところから、記載内容のチェック、必要に応じて部門担当者への通知・確認などを行う――。社内申請チェック業務フローの自動化が試される、同サービスは、今秋頃より正式版の提供が予定されている。