昨年6月より、建設機械の稼働・停止を自動検知するIoTデバイスによって、建設現場でCO2排出量を自動モニタリングしている。そして今年11月6日、同じく建機から排出されるCO2の把握を目的として――
竹中工務店は、建設機械に組込まれているテレマティクスサービスを活用した自動モニタリングの取組みを開始した。今度の自動モニタリングは、昨年1月にユアサ商事と共同開発した「CO2排出量モニタリングシステム」(ゼロボードの建設業界向けGHG排出量算定・可視化ツールに自動データ収集機能を実装)と、建設機械メーカーの顧客向けテレマティクスサービスから得られる燃料消費量・稼働時間データをクラウドにて連携させることで可能となった。
すでに、コベルコ建機、日立建機のテレマティクスサービスとCO2排出量モニタリングシステムとの連携を始めている。また、タダノとはデータ連携の実証実験に着手している――。現在、建設機械の使用時期に合わせて、アルモと共同開発('23年6月発表)した上記IoTデバイス「どんだけ」を準備し、建設現場で取り付ける手間が生じている。
そこで、テレコミュニケーション(通信)×インフォマティクス(情報科学)による同サービスとのデータ連携が可能な建機の導入を増やせば、建設現場で「どんだけ」を取り付ける手間を削減できる。一方で、テレマティクスサービス機能がない建機には「どんだけ」の導入を進めるなど、多様な手段で自動モニタリング適用範囲の補完・拡大を図っていくという。
同社は、建設機械メーカー各社が提供しているテレマティクスサービスとのクラウド連携を増やしていく方針で、各社の協力を得て適用範囲のさらなる拡充を目指す。テレマティクスサービスから得る稼働情報の提供には機械保有者の了解が必要なため、当該機械の保有者である協力会社の理解と協力を得られたものから、順次自動モニタリングを実施していく考えだ。